スラム街はどこにある

貧困層が過密に居住している地区をスラムと呼びます。

居住者の失業率は高く貧困に苦しみ多くの貧困層が今日の食事にも困っている。

フィリピンのセブ島にもスラムと呼ばれる貧困街が多数あります。

セブ島のスラムは海沿いに広がっています。
理由はポーターなど日雇い仕事があるから。

毎日輸送船が到着する港では荷物運びなど低賃金で雇用できる人手が必要です。

港の近くには市場があり、そこで荷運びなどの仕事を得ることも可能。

セブで最も危険な地域と言われるPASIL(パシル)も海沿いの街。
魚市場もあります。

スラムは老朽化した住宅や仮設住宅が密集し、上下水道や排水施設などインフラも整備されていません。
貧困の家族が、空き地や空き家、廃墟で無許可で生活をしています。

セブのスラム

スラムがなぜ危険なのか

仕事がない貧困層は麻薬や拳銃の密売に手を染めます。
若い女性の場合は売春も日常的。

貧困の苦痛から逃れるためアルコールや薬物の依存症患者。
ゴミや生活用水は垂れ流しで衛生面も劣悪。

一般人が持っているモラルや常識が通じないのです。

すべてのスラムが危険と言うわけではありませんが、危険度が高く近寄らない方が賢明な地域の特徴は
・スラム街を横断するメイン通りがない
・道が袋小路になっていて回遊できない
・住民に笑顔がない

セブの人たちもパシルへは行きたがりません。

危険でないスラムにはコミュニティが存在

危険なスラムには住居不定者が多く、転入と転出が繰り返されているため住民同士の関係は箕臼。

同じスラムでも住民のコミュニティが確立している場所は、安全とは言えないまでもそれほど危険な地域ではありません。

セブ市の中心地に位置するLorega(ロレガ)
ギャング集団が麻薬や拳銃の密売をしているロレガは、数年前までセブ市内で三大危険地域のひとつでした。

しかし、現在ではその姿は変わりつつあります。
心優しい住民が多く、支えあいながら暮らしている。

その理由は、住民が長い期間住み続けていてコミュニティが出来ているから。

ロレガでは行政が道路や建物の整備を行っています。
学校に通っている子どもも大勢。

現在は日本のボランティア団体を含め、海外からの支援を受けています。

昼間訪問すれば、ここがセブのスラム街とは思えないでしょう。

住民がみな笑顔で、路上では子どもたちが遊び、街に活気がある
貧困街でもこのような地域は危険度は低いと言えます。

フィリピン国内で生活環境が最も劣悪と言われるゴミ山。
Inayawan(イナヤワン)、Consolacion(コンソラシオン)のゴミ山ではスカベンジャーの家族が暮らしています。

日本人がその風景を初めて見たら驚くでしょう。

彼らは行政からの退去命令で住まいを転々としますが、住民同士の結束は固く、コミュニティをつくり互いに助け合いながら生活をしています。
何故なら、ゴミ拾いと言う同じ仕事をしている仲間だから。

セブのスラム

危険と安全は見分けられない

セブにボランティアで来る大学生や、語学留学生で現地のことを詳しく知りたいと思った人以外、好んでスラムに足を踏み入れる人はいないでしょう。

セブの危険なスラムと比較的安全なスラムの特徴を紹介しましたが、日本人にははっきりと見分けはつきません。
スラムでの立ち振る舞いによっても危険度は増すので、もしスラムに行き貧困層と交流したいのなら現地を良く知っているフィリピン人、またはセブのスラムに詳しい日本人に必ず同行してもらってください。

スラムで絶対やってはいけない行動は
・無許可で写真を撮る
・路地に入っていく
・観光客のような振る舞い
興味本位でスラムを訪問するのは避けてください。

国際ボランティア団体 グローリアセブはスラムの子どもたちに食事を配給する活動を続けています。
スラムの現実を自分の目で見てみたい、貧困層の人たちと交流したいと考えている大学生、社会人はグローリアセブのボランティアプログラムに参加してみてください。

観光旅行では絶対わからないフィリピンのリアルな姿を見れます。

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