フィリピンの貧困の食事と途上国のエンゲル係数


フィリピンの子どもの食事

発展途上国で高いエンゲル係数

エンゲル係数とは家計の全体の支出のうち食費が占める割合のこと。
家賃をはじめ教育費、交際費、通信費など支出にはいくつもの項目がならびますが、その中で生きていくために一番重要と言っても良いのが食事代。

 

食事代は他の支出に比べ削ることが難しいため、支出が少ない家庭ほど食費の占める割合が高くなり、支出の多い日本の家庭では約25%と低い数字になります。

途上国になるにつれ食費の割合は高くなります。

 

フィリピンの貧困層の食生活と収入から、なぜ貧困国のエンゲル係数が高いのか、そして食生活の問題点を考えます。

 

フィリピン人の食事は肉と魚が中心

食事は生きていくために最も大切な行為。

健康のために栄養のバランスを考えた食事を摂ることが理想ですが、収入が限られる貧困家庭の場合は栄養よりもお腹を満たすことが大切になります。

お腹にたまるもの、

それはごはん。そしてお肉。

 

フィリピン人はどんなにお金がなくてもお米は欠かしません。
手元にお金があればまずお米を買います。

 

おかずも安くて満腹感の得られる食材を好み鶏肉か魚が中心。
家畜の中で一番飼育がしやすいニワトリを家で飼っている人がフィリピンにはたくさんいます。

また、島国ですので海魚も豊富。

 

食卓にはたくさんのごはんと少量の鶏肉料理や干し魚が並べられます。
栄養に大切な野菜はほとんど食べません。

野菜は高いだけで満腹感を得ることができないからです。

 

健康のためにはバランス良く野菜も食べる必要がありますが、貧困層にとって健康よりも安く満腹感を得られる食事の方が大切なんです。

フィリピンの貧困の食事

エンゲル係数が70%の家庭も

グローリアセブが奨学金で教育を支援している、ある貧困家庭の例を紹介します。

夫婦と子供が4人の家族は父親の日雇い運転手の仕事によって得られる収入だけで暮らしています。

 

一か月の収入は8,000ペソ(約2万円)
この貧困家庭の食事代は1日 200ペソ、

一か月では6,000ペソ(約1万5千円)

 

1日 200ペソと言うと家族一人当たり35ペソ(約80円)です。
物価が安いフィリピンとは言え、これではお米と少しの食料品しか買えません。

 

4人の子どもは育ち盛りの小学生と幼稚園児。
お母さんも子どもの健康のためにもっと栄養価のある食事を摂らせたいと思っていますが、すでに収入の75%が食費に使われているのでこれ以上の余裕はありません。

食事配給ボランティア

貧困の食生活が及ぼす悪影響

フィリピンの貧困地域に行くとお腹の出た子どもをたくさん見かけます。

貧困の家では少しのおかずでたくさんのごはんを食べていますので、過剰な炭水化物の摂取とビタミン不足により上半身は痩せていても下腹部だけ膨らんだ子どもがたくさんいて、彼らは幼くして糖尿病に苦しめられるケースも多いんです。

 

子供にとって一番大切なのは栄養を摂ることです。
それは貧困層の人たちもわかっています。
でも、貧困がそれを許さない現実。

 

 

グローリアセブではスラムやゴミ山に住む子どもたちに、温かい食事を提供する活動を行っています。

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