日本人が知らない途上国フィリピンの相対的貧困問題とは


フィリピンの貧困問題

相対的貧困問題は表面的にはわからない

途上国の貧困と聞くと路上生活でボロボロの服を着て食べるものもなく貧しい暮らしをしていると考える日本人が多いですが、貧困でも食べものはあり服も来ています。
 
実際に途上国に行けばわかるのですが貧困のイメージはアフリカ諸国の飢えに苦しんでいる子どもの写真から想像する人も多いと思います。
 
世界の貧困率ランキングではアフリカと南米の国が貧困国の上位に挙がっていますが、貧困には毎日の食べ物もない絶対的貧困と、最低限の生活は営めるが教育や医療サービスを受けたり仕事に就くことのできない相対的貧困問題に別れ、東南アジアの貧困国、フィリピンの貧困問題は相対的貧困で日本人がイメージする絶対的貧困の風景とは異なっています。

 

食べるものもない、は間違え

貧困でも食事は一日1回~2回は摂ります。食べることは生きること。
食事は裕福でも貧困でも生きていくために絶対に必要な行為です。但し食事の量と質には裕福と貧困の差が現れます。

 

フィリピンをはじめ東南アジアの途上国ではごはん、お米が主食です。
フィリピンでは1kg100円とお米は比較的安く購入でき、活力になりおなかも膨らむので貧困層でもごはんは欠かせません。
 

でも、栄養を摂るおかずは乏しく、中指大ほどの干し魚や1本のウインナー。

ほとんどおかずを食べずにたくさんのごはんを摂るので、子どもでも糖尿病や低血糖症、栄養失調などの健康問題を引き起こします。
 
また、不健康な親から生まれる子はスペシャルチャイルドと呼ばれる障害児も多く、皮膚病やからだの一部に欠陥のある子など幼くして身体的、精神的なハンデキャップを背負っています。
 
健康問題に留意する余裕も知識もない貧困層は栄養は考えず、ただおなかを満たすためにごはんを食べ健康を害してしまいます。

フィリピンの貧困問題

 

貧困家庭でも家にはテレビもスマホも

フィリピン人は人生を楽しむために生きています。
仕事や家事ももちろんしますがそれが生きる目的ではありません。
 
フィリピンの人たちの楽しみは音楽と人とのコミュニケーション。スラム街の家にもテレビやスマホがあります。
 
テレビは故障して捨てられたものを拾ってきたリ中古のテレビを格安で譲り受け、それを修理して視聴します。
 
また、世界一SNS利用頻度が高いフィリピンは貧困層でも携帯やスマホを持っている人も多いんです。
 
貧困なのになぜテレビやスマホを持っているのかと驚く日本人も多いですが、彼らは毎日を楽しむために生きているから、楽しむためのツールはなんとかするんです。

但しただでさえ少ない収入で暮らす貧困層が余暇のためにお金を使ってしまうので食事や教育、生活はおろそかになります。

 

貧困の悩みは医療

フィリピンの役場には診療所が併設されていて病気やけが人は無料で診療を受けることが可能です。
診療所には多少の薬も常備されていますが継続的に投薬が必要な場合はドラッグストアで薬を買い求めなければなりません。これは大問題。
薬代は高価で診療を受けても薬を買うことができず、貧困層は結局家でじっとしているしかないのです。また、レントゲンや血液検査が必要な症状でも、お金がなく有料の病院には行けないのでそのまま放置してします。

 

特に子どもへの医療が問題で、何人もの子どもを抱える貧困家庭ではひとりひとりにお金を掛けられず、幼くて死亡してしまうケースも多いです。

 

フィリピンの平均寿命は68歳。日本は83歳。
この15歳もの違いは子どもの死亡率の高さに起因しています。
フィリピンの貧困問題

 

貧困の最大の問題は教育格差

あなたはなぜ大学に通っているのですか。
みんな行くから? 就職のため?
 
大学生にとって就職は最大目標だと思いますが、実は人生の中ではひとつの通過点に過ぎず、それよりも大学ではもっとたくさんのことを学んでいるんです。
 
授業を通して将来への視野が広がり、友だちとの交流で希望や夢が膨らんだり。
 
途上国の貧困の子どもは小学校へ通うこともできず十分な教育を受けていませんので、視野が狭く社会を知らず、将来に夢や希望を持つこともできません。

 

母親が物乞いや物売りをしていれば学校には行かず幼いころからそれを手伝い、大人になっても同じ仕事をしています。
それは他に知識がないから。

 

教育を受ければ貧困を脱出する可能性も広がりますが貧困層は教育を受ける機会もお金もありません。
 
教育格差による貧困の連鎖。
これが途上国フィリピンの最大の貧困問題です。

途上国の貧困層の問題を知る

教育を受けなくても死にません。食べていくこともできます。

貧困層が最も疎かに考えてしまうのは教育です。
 
家にはテレビがあって、スマホも持っていて、最低限の食べ物もあるけど学校へは通っていない。

こんな相対的貧困層がフィリピンにはとても多いんです。
 
途上国の貧困や国際協力に興味を持っている人は見た目だけで判断せずに、その背景や生活環境、彼らの考え方までを知ってください。
 
 

グローリアセブではフィリピンの貧困問題の根本を解決するため、路上で物売りをしているストリートチルドレンや貧困家庭の子どもたちのために奨学金制度をつくっています。

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