ごみのポイ捨ては社会の常識

フィリピンのゴミ
フィリピンに来た日本人がまず驚くこと。
街中にプラスチックや紙のゴミが散乱している。
子どもも大人も平気でゴミをポイ捨てする。

ある程度の生活水準の家庭にはゴミ箱がありますが、貧困層を中心に半数以上の家庭ではゴミはポイ捨て。
ポイ捨てに疚しい気持ちなど持っていません。

フィリピンのゴミの分別は
燃えるゴミ、生ごみ
リサイクルが可能なプラスチック
そしてビン、缶の三種類。

でも実際は直接お金になるビンと缶以外は分別されず捨てられています。

フィリピンの法律でプラスチックは適切な焼却施設以外では燃すことができませんので、燃せないプラスチックはそのまま川へ投機されたりゴミ山へ。

貧困層は河川に暮らす

ゴミを不法投棄する貧困層は河川や海沿いに居住しています。
その理由は、生活ゴミや汚水を簡単に捨てられるから。

その結果、河川はゴミと汚水にまみれ、生物も住めない死んだ川と化しています。

行政では街中の河川の清掃を定期的に行っていますが、それも年に2回ほど。
フィリピンの川はペットボトル、包装用トレイ、買い物袋、中には古タイヤなど廃プラスチックで埋め尽くされています。

街中の下流のみではなく山岳地帯の上流も同様。
フィリピンの川に清流はありません。

プラスチックの4割がすぐ捨てられる

プラスチックの多くは購入後すぐに不要となる包装材です。

飲料ドリンク、食品のトレイ、そしてレジ袋など。

廃プラスチックのリサイクル事業が進んでいる日本では衣料や建築材料にリユースされ、そのリユース率はなんと85%。

捨てられたプラスチックはリサイクルされ次の役目を果たしています。

一方リサイクル施設が少ないフィリピンはそのまま川や海に投棄される。

国もプラスチックの不法投棄を問題視し、スーパーマーケットではレジ袋に代わり紙袋が使われるようになりましたが、根本的なゴミのリサイクル事業には手が付けられていません。

フィリピンのゴミ問題

廃プラスチックで生計を立てている貧困層

不法に投棄されるプラスチックを集め、ゴミ収集業者やジャンクショップに売り、毎日の生計を立てている人々がいます。

プラスチック1kg 20円。

1kgはコンビニで買うミネラルウォーター2本分の重さです。
質量が軽いプラスチックですからその量は膨大。

家庭のゴミ箱を回りプラスチックを拾う子供。
ゴミ山に居住しダンプカーで運ばれてくるプラスチックをかき集める子。

彼らは廃プラスチックのおかげで生きています。

ゴミのリイサクルは環境衛生のために必要なこと。
でも、途上国ではそのゴミで生きている人たちがいることも忘れてはなりません。

フィリピンの街はゴミで溢れている。
これは事実。

でも、ゴミを生活の糧にしている人たちも大勢いる。
環境保全と貧困層の暮らしの深い因果関係です。

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