セブのスラムの子ども
フィリピン セブ ソーシャルボランティア体験談

那々子 福岡大学 3年

 

私がセブ島ボランティア活動に参加した理由は、一緒に参加した友だちからの誘いがあったからでした。

 

特に海外ボランティアがしたい、子供が好きだ、貧困地域に興味があるというような強い思いはなく、なんとなく経験だ。

これがきっかけになっていろいろ考えたり生きていくうちの何かの足しになれば…そういう思いで参加してみました。

 

 

だから最初に子供達と出会ったときも自分はうまくやっていけるのか、英語も簡単な単語しか知らないし…と、とても不安でした。

 

でも初めて会った子供達はそんな私に「what’s your name?」と話しかけてくれました。

その瞬間私はホッとしました。

 

 

それからは私もなんとかコミュニケーションをとろうと頑張ってたくさん質問してみたり、一緒に写真を撮ったりしているとすぐ時間は過ぎていきました。

 

そして子供達も人懐こくて、手を繋いでくれたり、私を誘導してくれたり…私を必要としてくれたことがすごく嬉しかったです。

 

 

 

実質4日間様々なスラムや学校などを訪ねて様々な子供達に出会いました。

どの子もまずは名前を聞いてきます。

そこから仲良くなります。

 

自分から話しかけて仲良くなる。

とてもシンプルだけど、難しい。

でもセブの子供たちは物怖じせず、大人で、国も違う私たちに積極的に接してくれました。
 

名前も聞かず、最初からおんぶにだっこで身体でぶつかってきた子もいたけど、それもまたひとつのコミュニケーションのとり方だと思いました。

 

 

そして、どの子も私が微笑んだら、笑いを返してくれます。

言葉を交わさなくても笑顔で通じ合えた瞬間が数多くありました。

本当に子供達は笑顔で溢れていました。

 

 

 

ボランティアをする前の貧困地域の印象は、子供でも生きるために働かなければならず、それでも満足に食べるものはないし、学校も行けないし。覇気がなく、元気がなくて病気がちで暗い。

そのような印象で持っていました。

 

 

しかし、百聞は一見にしかず。

 

現状を自分の目で見ることができて、自分の第一印象を変えることができてよかったです。

 

暗くて元気がない子なんていませんでした。

 

むしろ日本の子供より元気で体力があって強くて、わがままも言わないし、泣いてだだをこねる子もいませんでした。
ちょっとやそっとで折れる子たちはいないと思いました。

 

 

みんな本当に生きる力が強い。

 

そんな彼らと一緒になって遊びました。

この歳になって本気で遊ぶなんて何年ぶりだろうと思ったけど、化粧が落ちるのも気にせず、汗だくで髪がグチャグチャになってもいいや、どうにでもなれ!という気持ちで夢中で遊びました。

 

 

 

セブにいる間は自分が100%で生きているのを実感しました。

充実そのものでした。

セブでの生活の方が「私、生きてる!」と感じることが多かったです。

 

 

童心に帰って遊んで学んで、ぐっすり眠ることができました。

生まれた場所が違えばそこでの暮らしの中で自分の充実や幸せを築いていくのだと思いました。

 

 

 

ソーシャルボランティア活動に参加して子供達と遊ぶだけではなく、この現状と向き合うこと、考えさせられることも多々ありました。

たくさんの現状を見て振り返るとき、フィリピン社会の構造をもっと知りたいと思いました。

 

 

また、将来の夢を持っている子はたくさんいるのに、その職業に就ける可能性はとても低いし、大学で卒業してもマックのカウンターが精一杯など聞いて驚きました。

 

顔立ちが端正でスタイルがいい子もたくさん見ました。

いろんな可能性を持っている子はたくさんいるのに、それを実現できる可能性が低い国。

もったいないなと思いました。

 

 

 

セブに来て貧困層と中間層どちらも見ることができました。

同じ国なのにこんなに暮らしがはっきり分かれていて、そしてこれからもそのポジションは変わらない。

このような国があることを知らなかったです。

フィリピンのような国はまだまだあると思います。

このような国、地域についてもっと知らなければならないと思いました。

 

 

正直、貧困問題の解決は難しいと思います。

しかし、知ることで、少しでも助けになったり、役に立てることはあります。それを波及させていくこともできます。

 

 

 

私はセブに行ってくると友達に言うと、

「海キレイじゃん!いいな!楽しんで!」

と言われて、やはり、リゾート地のイメージしか持っていないようでした。

 

私もこの活動を知る前はセブにボランティアをしている団体があって、ボランティアに行くほど困窮しているなんて知りませんでした。

 

 

しかしこうした経験を積み、自分の目で見て心で感じた今は伝えられることがたくさんあります。

知らない人にこのような現実を知って欲しいし、自分自身もこれから何かしらの形で支援していきたいと思います。

 

 

セブで学んだ家族の大切さや、食べ物があるありがたみ、友達と歌を歌ったり遊んだりすること、日本に帰って忘れずに生きていきたいです。

 

 

 

幸せは自分の中で決めるものであり人と比べるものではありません。

自分の幸せとは何なのか深く考えさせられた1週間でした。

 

幸せについて考えながら今回のセブでのボランティア活動で自分なりに感じ、学んだことを活かしながら日々を過ごしていきたいです。

 

 

この1週間たくさんの経験を積み、フィリピンのことについて学ぶことができて本当によかったです。

 

2017年8月17日~23日
 
 
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