フィリピン セブ ソーシャルボランティア体験談

颯香 城西国際大学 3年
 
セブ島のボランティアに参加する前は、今まで義務教育で見てきた貧困の姿が実際に存在しているのか分からず、想像すらできませんでした。
 
また、本当の姿を見てみたいという気持ちが長年あったが行動に移すことができていなかったです。
 
 
1箇所目に行った山村の集落が初めてのボランティア活動の場となりました。
家と呼んで良いのか分からない建物、首輪が付けられておりず日本ではみない見た目の犬、ゴミがあたりまえの様に捨てられている足元、それに対して無垢な笑顔を向けてくれる子供達とのギャップが大きく、とても衝撃を受けました。
 
子供達や集落に住む方々にとって、私はできることがあるのだろうかと考えましたが、あまりにも大きな問題だったために、あるとしても何からできるか、したとしても変わるのか、とても考えさせられました。
 
 
2箇所目に行った海沿いのスラムは、車が到着した途端にたくさんの子供や大人が集まっていて、何をしたら良いのか分からず、子供達に引っ張られるまま列に並び、長い列の先頭が食事配給されている所を知りました。
 
お玉二杯分の食事をこんなにも求めていて、自分たちが来るのを待ってくれていたという事実に、とても悲しくなりました。
 
 
私は今まで、食べたいと思った時に好きな量を食べる生活をしてきました。
それが、どれほど贅沢なことだったのだろうと思い知らされました。
 
そして、お家を案内してもらう時に通ったとても狭い道や、途中途中で溜まっているたくさんのゴミ、ドアがなくプライバシーのかけらもない状態、そこを子供達が躊躇なく歩き案内してくれる姿をみて、これが子供達にとって当たり前なのだと実感しました。
 
 
3箇所目に行ったセブ市内の貧国地区は、自分の知りたかった男女格差の問題やジェンダー問題について詳しく聞くことができて、男性(女性)用の制服を着なければならない点は、日本と同じなのだとわかりました。
 
 
4箇所目のサントニーニョは、今まで行った場所と比べると比較的栄えているのだと感じました。
お互いに言語を教え合うことで、言葉の壁が少し低くなったような気がしました。
 
 
5箇所目の川の上のスラムで印象的だったのは、シングルマザーの方が家事は自分が理解しているから自分でやるのが最善と考えていることでした。
 
日本だと夫(ボーイフレンド)にも同じように家事や育児をして欲しいと考える人が多いと思うため、考え方が新鮮でした。
 
 
6箇所目は、有名なゴミ山へ行き、強烈な匂い、想像を遥かに超えるゴミの量、そこを元気に走り回る子供達がとても印象に残りました。
 
 
7箇所目ではアクティビティで子供達の元気な姿を見ることができた反面、食糧配給でなくなった飲み物を、少なからず待っている子とシェアする姿もあり、今までこういった生活をしたことがない自分を考え、ありがたく贅沢なことなのだとより実感しました。
 
 
最後の村の小学校では、想像していたよりも校舎がきれいだったり、制服をみんな着ている点がこれまで全く異なる点でした。
 
教科書の厚さや、学んでいること少しでも知ることができ、教育が行き届いているところもあるのだとわかりました。
 
 
計8箇所に連れて行っていただき、総じて住んでいる環境と子供達の笑顔とのギャップを大きく感じました。
 
最後に斉藤さんもおっしゃっていた様に、子供たちの夢が実際に実現する確率・才能があってもチャンスがないという言葉が悲しい現実を突きつけられた気がして、何とも言えませんでした。
 
 
日本に帰ってからは、食べ物への感謝や、現地の現状を伝えつことを意識して行っていきたいです。

 
 
2022年9月
 
 

 
 

 
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