フィリピン セブ ソーシャルボランティア体験談

希咲 高崎経大学 1年
 
貧困で苦しむ人たちのために何か役に立てたらと思い、グローリアセブのボランティアに参加しました。
 
私がフィリピンにいくと行ったとき、家族や友達はみんな「犯罪などに気をつけて」と心配されました。
私自身、街を歩いたらバックやスマホを取られるのではないかと考えている部分があり、特に貧困地域でのボランティア活動中は危険視していました。
 
また、スラムで暮らす人たちに対して、かわいそうであったり、お金があればもっともっと幸せにできるのにと、一方的な考えを持っていました。
 
 
しかし、実際にスラム視察やスラムで暮らす人たちと交流を通して、多くの人が笑顔で元気で、貧困イコール不幸ではないと知ることができました。
 
どこの地域にいっても、みんなフレンドリーで自然と私まで笑顔になりました。
 
幸せを与えたくて活動していたのに、私が幸せや元気を与えられた気がします。
 
急に訪ねてきた見知らぬ外国人の私たちに対して、人見知りすることなく、歓迎してくれて、写真を一緒に撮ってくれて、フィリピンの人たちは本当に良い人たちだなと感じました。
 
日本は初対面でそこまでオープンにはいけない人が多いため、新たな経験をすることができて良かったです。
 
 
観光地のセブとスラムなどの貧困地域に行ってみて、貧困地域の人たちのフレンドリーさや優しさは、貧しいからこそであると感じました。
苦しいからこそ、周りとの助け合い、思いやりながら生活することで、あのような性格になるのだろうと思いました。
 
そこで暮らす子供達が、もし日本のような先進国で生まれていたら、きっとあの様な素晴らしい性格にはなっていなかったはずで、生まれる場所が違うことでこんなにも違ってくるのかと実感しました。
 
 
フィリピンの人の幸せの基準は、家族と一緒にいること、食べること、歌うことと聞いた時、私が幸せを感じるときはいつだろうと疑問に思いました。
 
自分がいかにぼーっと生きていたかを感じ、情けなく思うとともに、今回の活動を通して、多くのフィリピン人と触れ合い、本当の幸せを味わえた気がします。
 
 
しかし複雑な気持ちも抱きました。
 
私たちは一週間という短い期間でスラムやショッピングモールなどいろいろな角度からセブを見ました。
スラムなどに行き活動しながら子供達と触れ合い、活動後は美味しいご飯を食べてクーラーのある快適な部屋に帰ります。
 
でもスラムの子どもたちの生活は変わることなく、これからも続いていきます。
 
一度交わった線が、たった数時間で別世界になるような感覚がして、これが本当に役に立っているのか、子供達は本当に嬉しいのか、幸せだと感じてくれるのか、多くの葛藤に襲われました。
 
 
彼らがどう思っているか、何を望んでいるかはわかりませんが、少しでも役に立てていたら嬉しいです。
 
彼らのためにできることは少ないですが、寄付や周りの人たちに積極的に現状を話したいと思います。
 
当たり前の様な生活に感謝して、勉強をはじめとする様々なことを頑張ります。
 
 
2022年9月
 
 

 
 

 
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