そら 弘前大学3年

フィリピンのボランティアに参加して最も印象的だったのは子ども達の明るさと家族を大切にする姿勢である。

初日に訪れた基地スラムと山岳スラムを訪問して子ども達が驚くほどフレンドリーに接してくれた。

生活環境は決して恵まれていないが、友人や家族との時間を楽しみ、支えあって暮らしていることが伝わってきた。

また同じスラムでも遊びのレパートリーや指示の通りやすさといった行動面に違いが見られたことが興味深かった。

それぞれの環境が子とも達の成長につながっていると感じた。

 

川の上やゴミ山など日本では考えにくいような生活を実際に目にしたが、どの家庭にも幸せな瞬間があり、家族への愛情にあるれていた点に心を打たれた。

母親に対するインタビューでは、2家庭に共通の質問をして「宝物はなにか」を聞いた。

すると「子ども達」と答え、「子どもが教育課程を修了し、安定した職に就くこと、健康に暮らすことを願っている」と答えた。

「もしお金がたくさんあったらどうしたいか」という質問に対しても「家を新しく建てて家族や親せきとシェアして住みたい」という親や祖母にプレゼントするという子どももいた。

スラムを出たいという者はなく、そこには物質的な豊かよりも、家族と暮らすことを最も重じ、幸せとする価値観が存在した。

子どもたちとの交流を通して、笑顔をたやさず、言葉が通じなくてもゲームや遊びで、心を通わせることができた。

子ども達からパワーをもらえた。

 

この1週間で自分の当たり前が世界では通用しないこと、自分が思い描いていた「セブ」のイメージとギャップが大きかったこと、そしてストリートチルドレンやスラムというワードから、治安の悪さや衛性の悪さ、格差への嫉始を連想していたけど、実際は笑顔に溢れていて大きな家族愛があったことなど新たな気づきをたくさん得ることができた。

この経験を自身の将来に生かしていきたい。

2025.09.10

 

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