セブのスラム街のボランティア
フィリピン セブ ソーシャルボランティア体験談

Masataka 名古屋外国語大学 4年

 

まずボランティア2日目の朝のオリエンテーションで悔しいと感じた瞬間があった。
 

僕は以前、フィリピンでのワークキャンプに参加しフィリピンの貧困問題や格差社会について一通り学んだ。

 

 

しかしながら、斉藤さんのお話を聴くまで “フィリピン女性が中絶を行えない事” “子供の労働が(日本で言う所の)児童労働にならない事”を忘れてしまっていた。

 

 

 

フィリピンでのボランティアに興味を持ち、去年に引き続いて今回グローリアセブのボランティア活動に参加したが、気持ちばかりが前に出て重要なこと(厳しい貧困の現実)が頭から抜けていた。

反省している。

 

 

ロレガでは、視察とPuso作り(葉の編みこみ)の手伝いをした。

視察で印象に残ったことは、家と家の間の道が迷路のようにくねくねとしていて、歩きにくかったことだ。

 

間の空間がかなり狭かったので、互いのプライバシーがちゃんと守られるかどうか気になった。

 

 

日本人の生活に置き換えて考えてみると、日本の家は、どんなボロアパートだろうと一応プライベートの空間は存在する。

 

もしロレガに日本人が住んだら、ストレスでいろいろダメになりそうだと思った。

 

 

Puso作りは不器用な僕にはキツイ仕事だった。

周りの人の力を借りてようやく1つできる、という具合だ。

後になって斉藤さんから、“100個作って9ペソ”と聞いて、何て気の遠くなる話なんだと苦しく思った。

 

もしも自分がその立場にいたら…なんて考えたくもなかった。

ひとつ作るのも大変だったから。ただ今回経験したPuso作りで効率が悪いんじゃないかとも思った。

 

数を多く作って、金にならないならPusoそのものに付加価値を付ければ良い。

 

例えば、観光客当てに“Puso作り体験(1人30ペソ)”等々。まだ改善の余地有りと思う。

 

 

 

3日目 ロレガ→公園→山の集落
1日を通して子供達と触れ合う時間が多かったので、充実感がスゴかった。

特に3つの出来事(アクティビティなど)で充実感を得た。

 

 

1つ目はロレガで子供達と折り紙で遊んだことだ。

子供達に『飛行機折って~』『何か作って~』とおねだりされて、全然違うものを作ってもきゃあきゃあ喜んでもらえて、何人かの子供にしたたり落ちる汗をふいてもらえて、幸せな時間だった。

 

 

2つ目は公園でグローリアセブが支援している子供達とアクティビティを楽しんだことだ。

日本語とビサヤ語を教え合うというのが新鮮でかなり盛り上がった。

 

 

3つ目は集落の子供達と遊んだことで、どの子供もハジケていて、見てるこちらが元気になるような笑顔を見せてくれたのが印象深かった。

 

 

 

子供が笑顔で『Alo ako!!』とおんぶや抱っこをせがむ度に少しでも彼らの要望に応えたいと思えたし、体がズタボロになるまで遊んで、クタクタになってもまだ遊んで少しでも長く子供の笑顔を作りたいと思った。ギリギリまで頑張れて良かった。

 

 

 

4日目 スラムエリアの視察とインタビュー、ゴミ山
今年12歳になる女の子にいくつかの質問をぶつけて思ったことは、フィリピンの子供は人前だろうと堂々と自分の夢を語れるということだ。

 

 

僕は12歳の頃、人前で夢を語ることが出来ただろうか。

 

僕はとてもシャイで人見知りだったからたぶん無理だっただろう。それどころが夢すら持てていなかったかもしれない。

 

 

ただ一言、国民性の違いだと言ってしまえば、そうなのかもしれない。フィリピン人は積極的で、日本人は自己主張が弱い。

 

 

 

しかしながらスラムにおいては少々事情が違う気もする。

質素な暮らしをして、両親は共働き、それも日雇いの仕事では安定した給料は望めない。

 

おそらく子供には“成長したら仕事をするものだ”“「働く」ことが「生きる」につながる”“働かなければ生きていけない”という意識が備わっている。

 

 

幼い頃より“働く”ということが何を意味するのかが分かっているからこそ、自分の夢を持ってそれを口にできるのではないかと思った。

 

ゴミ山では子供達とアクティビティを楽しんだり、自由に遊んだりしたが、地面にガラスが落ちていたり、サンダルをはいていない子供がいたりで、これまで以上に子供の一挙一動に視線を配る必要があり、ヒヤヒヤさせられることも何度かあった。

 

 

 

6日目
食事配給時に子供達がきれいに一列に並んで、スパ袋を受け取る時、「Thank you!」とか「Arigato!」と言っているのを聞いて、僕はまるでこの子達の親になったような気持ちで“お利口さんだなぁ”とか“可愛いなぁ”の様に親バカになっていた。

 

子供が笑顔いっぱいでくれる「ありがとう」ほど気持ちのいいもんはないと思った。

 

ヤンチャな男の子達もとても可愛かった。

 

 

 

ブレスレット作りでもPusoの時と同じく、不器用が邪魔して中々簡単には進まなかったが、最後までやり抜くことが出来、達成感を味わえた。

 

 

I really enjoyed staying in Cebu! Thank you!

 

2016年9月1日~7日
 
 
フィリピンのリアルな情報を、セブ島から発信してます!
「国際協力」や「海外ボランティア」に興味がある方は、ぜひ追加してください。

 
 

海外ボランティアなら、日本から近くて安いフィリピン セブ島へ