奏樂 大阪公立大学2年

フィリピンでのボランティア活動を通してスラムや貧困の方が住んでいる場所など、普通なら訪れることができないような場所へ踏み入れる経験をすることができ、とても貴重な思い出になりました。

どの場所でも共通して言えることは、どれほど貧しい生活をしていてもみんな明るく私たちを迎え入れてくれた、ということです。

手をとってダンスを教えてくれたり、一緒に写真を撮 ろう!と頼んでくれたり、ゲームに誘ってくれたりなど、外部の人間である私たちに対してとてもフレンドリーに接してくれました。

これによってみんなが暗い表情をしている、というスラムに対する先入観が覆されました。

また、一番衝撃を受けたことは貧困家庭への家庭訪問におけるインタビューです。

お金の余裕がない時は3食食べられない、政府の調査によって認められた家庭にしか支援が受けられない、働いていないと医療保険に加入できない、それによって病院に行くのも多額のお金がかかってしまう、などリアルな現状を実際に知ることができました。

やはり政策の点では日本と違う点が多く、より多くの貧困家庭への支援や医療保険の普及が必要であることを考えさせられました。

また、どの家庭も家族愛が強いことも印象的でした。

「宝くじに当たったらお母さんにあげる」「家族といる時に幸せを感じる」「子供が増えたらお金がかかるけどそれ以上に幸せを感じる」などと家族の絆を感じさせられる答えが多く、フィリピンの家族愛の強さに気付かせられました。

この1週間のボランティア活動で、自分が日本で当たり前だと思っていることが視点を変えると特別なことであることを学びました。

私は今まで何不自由なく学校に通わせてもらい、進級・卒業し次の過程に進んできましたが、フィリピンの貧困層の子どもたちの中には家庭の事情で学校に毎日通うことも難しく、勉強をせず家の仕事を手伝っている子が多くいます。

それを知った時自分がいかに貴重な経験をさせてもらっているかに気付かされたと同時に、フィリピンだけでなく世界中の貧困家庭の子供達がもっとより良い環境で生活すべきであることを強く考えさせられました。

生まれた場所でその人の人生が決まってしまうことは酷であり、誰しもが自分の人生についての選択肢を与えられるべきです。

このフィリピンでの1週間の活動が、自分の価値観や視点を変えられる大きなきっかけになりました。

2023年9月

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