らん 早稲田大学2年
私が今回、グローリアセブに応募したきっかけは、自分が知らない世界を自分の目で見てみたいと思ったからです。
1年前にカナダに留学した際、 私はとても裕福な家庭でホームステイをさせていただいた一方で、ホームレスや薬物中毒者で溢れ返る通りなどを見て、実際に自分の目で見ないと分からな い世界がたくさんあるのだと感じました。
私は元々ゴミ山やスカベンジャーに関して調べたことがあったり、貧困問題に関心があったりと、発展途上国の諸問題の知識をある程度もっているつもりでした。
しかし、墓地スラムに到着した瞬間の匂いや川の上スラムの濁った空気、ゴミ山の光景など自分が今まで体験したことのない感覚ばかりで現状の酷さに本当に言葉が出ませんでした。
衝撃に圧倒される私とは対照的に子供たちはどこでもみなんな目をキラキラさせていて純粋な笑顔を見せてくれたのがとても印象的でした。
私はボランティアとしてスラムや貧困地域に訪れることで何か助けや希望を与えられればという心構えでいましたが、子どもたちの元気な姿に逆に私が元気をもらったり、 家族と食事ができて大学まで通わせてもらって何不自由なく暮らせることのありがたみに気づくことができました。
ある家族へのインタビューの際に「家族がいてくれることが幸せだから、生まれ変わってもこの人生を選ぶ」という言葉を聞いて、いかに自分の幸せの基準が高まっていたか痛感しました。
最後のミーティングで斉藤さんのお話にもあったように、生まれた環境を当たり前と勘違いしてしまいがちだけれど、幸せの基準を少し下げて、日常の中の幸せを改めて見つけていきたいなと思います。
今回のボランティアを通して、いかに日本が綺麗で、経済的に恵まれた国であるか がよく分かり、内心で日本で良かったと思ってしまう自分がいました。
しかし、 日本に生まれたことは単なる偶然で、もしかしたら私がスラムで日本からのボランティアを受け入れる側だった可能性もあるので、私達が今回、五感を通じて学んだことを誰かに伝えて、小さな変化を連鎖させていくことが、先進国に生まれた者の責任なのではと私は考えます。
今すぐにセブ島を始め世界の貧困問題を解決に導く程の力は無いけれど、小さな変化を積み重ねていくことで、今回会った子供達が大人になる頃には、大きな変化になれば良いなと切実に感じます。
2025.03.20
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