さや 福島大学3年

グローリアセブのボランティアを通して、初めてスラムで暮らす方々と関わり、自分の目で見て、多くのことを学ぶことができた。

出発前は、「自分一人が行ったところで何ができるんだろう。」と不安な気持ちが多くあったが、実際に関わることでその答えが見えてきたように感じている。

このボランライアに来る前に抱いていたスラムへのイメージは、治安が悪く、不衛生で、貧しい方々がいる所というものだった。

しかし、そのような先入観は一日目の墓地スラムを訪問した際に大きく覆えされた。

 

自分の目で、スラムに住む人たちを見てみたい、子どもたちと関わってみたいという好奇心だけで参加したが、現地で子どもたちと過ごすうちにその時間が自分にとっての大切な学びになっていったと、今振り返りを書きながら感じている。

特に印象的だったのは、ゴミ山スラムと、子ども達へのインタビューである。

一つ目のゴミ山スラムは、YouTubeなどで見ていただけでは感じることのできないにおいや、目近で見る山のように積み上がるゴミ、その中で洗濯したり働く人々の姿、裸足で歩く子どもを見た。

本当に衝撃的だった。

私たらが普段ゴミと思って捨てているものが、ここで働く人にとっては価値のある資源で、自分の生活がどれほど恵まれているか再認識した。

その中でも、住んでいる子でもたちは本当に元気で、「一緒に遊ぼう。」とさそってくれて、「かわいそう」とは言い切れない生き生きとした表情をしていた。

日本での「幸せ」や「豊かさ」の基準が一面的だったなと思った。

 

次に、インタビューしたスラムは多くの子どもがいて、みんな仲のよい近所の友達、日本でいう団地のようなコミュニティが築かれていた。

「将来ここを出たい?」という質問に対し、出たくない。友達がいるから。」と答えていた。

ここでの暮らしはこの子たちの普通で、物質的に豊かであることだけが幸せとは言い切れないんだなと思った。

 

今回のボランライアを通して、貧しい=不幸せではないということが分かった。

友だちや家族と支えながら、笑顔でいる子どもたちから、本当の幸せ、豊かさは、人と人とのつながりにあるのだと思った。

支援する側だと思っていたが、逆にたくさんの学びや気付きを与えられた。

このボランティアで関わった子どもたちからもらったパワーを忘れずに、今後生活していきたい。

また、将来教員になった日も、表面的な状況にとらわれず、子ども一人ひとりにより添っていきたいと思う。

2025.09.03

 

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