尊生 専修大学2年
一週間のボランティアを通して学んだことは沢山ある。
まず私はボランティアを今までしたことがなく、どのような活動をするのだろうと不安な気持ちや少しばかりの恐怖心のようなものがあった。
ましてや、海外の貧困場所で活動するとなると人々が何を伝えたいのか、またどのような思いを抱いているのかをしっかり理解することは難しいのではないかと感じていた。
しかし、ボランティア活動が始まって実際に現地に行ってみるとそのような心配は全て吹き飛んだ。
現地に着くと子供達が笑顔で迎えてくれて、こちらがとても元気をもらえた。
ニュース等で見る貧困のイメージは子供が悲しそうにカメラを見つめていて、お腹を空かせている様子が映し出されて人々の同情を集めるといったイメージがあった。
確かにそういう場面もあるかもしれないが、それはあくまでも一部分にしか過ぎないと思った。
私が見た子供達の笑顔はとても輝いていてイキイキとしていた。
決して今を悲観しているようには見えなかった。
また、子供達の人間性の高さに驚いた。
食事配給をする際に年上の子が幼い子のために先に食事をあげたり、率先して手伝いをしていたりする姿を見て、自分の方が子供達から学ぶことが多いのではないかと感じた。
三日目の家庭訪問でも「一番大切なものは何?」と聞いたことに全員が家族と答えており、家族のために将来成功したいと話しているのを聞いて自分が今まで何も考えて生きてこなかったことを反省するきっかけにもなった。
大学を卒業して社会人になっても、自分の目標やぶれない信念を持って生きていこうと思った。
日本で生活をしていると衣食住が当たり前に提供されていることに感謝する機会が無いが、今回のボランティアを通して日本で当たり前に出来ることが、海外の貧困地域では出来て、自分達がどれだけ豊かな生活を送ることが出来ているのかを実感した。
フィリピン・セブでのボランティアを経験して一番印象に残っていることは子供達の笑顔。
貧困の状況でも笑顔を絶やさず皆で楽しそうに遊んでいるのを見てとても元気をもらえた。
もし海外のボランティアに興味が無く、ただ観光で来ているだけだったら、貧困地域の様子を見ても何とも思わずに通り過ぎていたと思う。
しかし、ボランティアとして貧困地域の様子を見て、そこで暮らす人々と交流して、人々が何を望んでいるのか、自分達が一番大切にしているものは何かなど細かいことまで学ぶことが出来た。
どこの国、地域に住んでいようが同じ人間であり、守るべき存在であるからこのボランティアをきっかけとして些細なことでも良いから人のためになることをする。
そうすることでいつか自分も救われる時が来ると信じている。今回のボランティアに参加して本当に良かった。
2023年3月