あかり 立教大学2年

今回のボランティアではたくさんの驚きや発見がありました。

まず驚いたのは、想像していたセブ島と実際の状況が全く異なっていたことです。

セブ市内や、観光で訪れたモアルボアル・オスロブでは、道路の排気ガスが酷かったり、住居の屋根や窓が壊れていたり、壁が剝がれていたりする場所がほとんどでした。

スラム街ではないのに、観光スポットでさえ私が思い描いていたリゾートのイメージがとはかけ離れていました。

また、活動で訪れたスラム街を含め衛生状態の悪さが印象に残り、こうした環境が日常となっていることに驚きました。

日本に住んでいる私は、清潔な環境が当たり前になっていたため、自分の生活環境に対する感謝の気持が増しました。

しかし環境については、斉藤さんが最後のミーティングでおっしゃっていたように、確かに慣れてしまえば「住めば都」ということを実感しました。

そのため、今回のボランティアが改めて日本での暮らしを見つめなおすきっかけとなり、普段の生活がいかに幸せであるかを再確認する良い機会となりました。

 

活動の中で印象に残っていることは、ご飯や服を配るときに子供たちがわがままな様子を見せなかったことです。

もし日本で同じことをしたら、もっとわがままになって、揉めてしまうことが多いと思います。

実際私が小学生の時、給食の配膳をする際に「これ多めによそって」とか、「こっちの人の方が量が多い」などといった会話がありました。

しかしスラムに住む子供たちは一切そんな素振りを見せず、折り合いをつけながら一着の服をもらい、順番を待って食事を受け取っていました。

最終日に訪れた学校では全くもらえなかった子もいましたが、特に文句などもなく去っていきました。

それらの様子を見て、これまで彼らは文句を言えるような環境で過ごしてこなかったのだろうなと感じました。

 

最後のミーティングで言っていた人がいましたが、一食、一着の服であれだけ喜び、大切にしてくれるのなら、もっと物資の支援もしたいと思いました。

しかし同時に、お金を集めて環境を変えることはとても難しく、そこに住む人々のためにはお金だけではなく、その環境の中での楽しみや幸せを提供することが大切だと実感しました。

 

スラム街の子供たちや大人、また街で通りすがる人たちの驚くほどの親しみやすさと明るさに、多くのパワーをもらいました。

一回の出会いでも内容がとても濃く、たくさんの写真と共に鮮明に記憶に残っています。

今回のボランティアで出会った子供たちが私との会話や遊びを通じて、少しでも新しいことを知ってくれたり、「今楽しいな」と思っていてくれていたら嬉しいです。

 

私自身今回のボランティアで、スラム街は怖い、暗いという固定概念を覆されました。

豪邸に住んでいるから幸せ、スラム街に住んでいるから不幸だというわけではなく、お金で買えない些細な幸せを感じることができました。

うまくまとまりませんが、初めての海外で本当に貴重な経験ができ、グローリアセブのみなさま、そして子供たちに感謝の気持でいっぱいです。

2025.03.12

 

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