きらね 常葉大学3年
私は1週間ボランティアに参加し、そのあとフィリピンの公立小学校で2週間、インターンシップに参加しました。
まずボランティアを通して。
このボランティアを一言で表すなら、「常識、価値観がぶっ壊される経験」であったといえる。
活動場所についた瞬間、漂う雰囲気や匂い。それを体感した瞬間、こんな世界が本当にあるのだと目を疑うほどだった。
自分のこれまでの常識、想像をはるかに超えたものだったからだ。
しかし、実際にその地の人、子ども達と交流してみるとどうだろうか。
全然私達と変わらないし、子供たちは私達や日本の子供達よりも輝く笑顔に溢れていた。
その笑顔や目の美しさに心がとても温かくなった。
住んでいる場所は違えど、一人の人間として生きている。
ただ、環境が違うだけだ。
「そんなところに住んでいて可哀そう」、とばかり来る前に思っていたが、それは違っていたようだ。
彼らは、かわいそうなのではない。
何ならきっと自分より幸せに生きている。
それは、外の世界を見たことがないというのが理由の一つと捉えられるが、私は、彼らが、いまあるものに感謝して、幸せを見つけて生きているからではないかと考える。
「足るを知る」この言葉が腑に落ちる。
「足るを知る」と、人間は自分のいまあるものに感謝でき、当たり前のことの幸せに気付くことができると思う。
幸せの価値観は多様である。
私は大切なものを見失いかけていた気がする。
もうすでに大切なものはすべて持っている。
一緒にいてくれる家族、友達、寝るところ、ご飯が食べられること、生きている事、それだけで素晴らしく十分だ。
日常に溶け込みすぎて、当たり前になっているものこそ、実は本当に大切な物なのかもしれない。
スラムに住むご家族の話、彼らの生き方から気付かされた。
だが一方で、現状スラムでは環境面、衛生面でたくさんの問題を抱えている。
仕事があるからゴミ山で暮らすのは分かる。
だが、それではずっと連鎖が続くだけだ。
そこで生まれた子供たちは何の罪もないけど親の姿を見て、暮らしていくことになる。
私の予想だが、彼らは学校で教育もまともに受けていないと思う。
教育を通して、自分で夢を見つけて、つかみ取ってもらいたい。
支援を得て、世界はここだけではないことを彼ら自身に知ってもらいたい。
そして自分で自分の道を切り開いてほしい。
スラムに住んでいる人のことを否定するつもりは一切ないし、私は彼らと出逢いたくさんのことを考え、学ばせてもらった。
だが、私は一生政府の支援を受け、劣悪な環境下で過ごす人たちが多い現実に非常に残念だ。
やはり、負の連鎖を打倒するには、教育の力が必要だろう。
教育の力は偉大だ。
人は、教育を通し、学び、自分の可能性に気付き、成長していくものである。
だから私は、可能性を秘めた教育について勉強するのが大好きだ。
教育実習では、素敵な子供、先生たちに出逢えた。
日本との教育観の違い、たくさんの発見や驚きがあった。
改めて日本教育の良さ、また改めていかなければならない点に気付けた。
二週間という短い間だったが、素敵な子供や先生たちと一生忘れないだろう色々な経験ができた。
私の糧となりまた一生の宝物である。
やはり私は、教員として、可能性にあふれた子供達に夢や挑戦のきっかけを与えられる人間になりたい。
今回のプログラムのような草の根活動では、大きな変革は難しい。
だが、一人でも多くの人に広めていくことは可能だ。
それは今の自分の使命でもある。
きっと私がインスタグラムでこの活動を知って興味を持ったように、私の話や投稿を見て、知ってもらうことはできる。
現に何人もの友達から、私もやってみたいとの連絡がきた。
実に嬉しいことである。
ひとり一人の力は小さいが、発信し続けていれば、輪が広がっていく。
改めて、輪のつながりは、目には見えない偉大な力を持っていることを知った。
世界には自分の目でみて体感しないと分からない事がたくさんある。
ネットには様々な情報が溢れているが、本当の答えは決して見つからない。
自分が足を運び、目で見て体験しなければならない。
今回の活動がまさにその通りだった。
ネットの情報だけをみて知ったかぶりをするのではなく、自分自身体感する事を大切に感受性豊かに生きていきたい。
そしてこれからも私は未知の世界に思いきって飛び込んでいきたい。
今回の経験を糧に、私は今年の夏、アフリカの発展途上国に行ってみたい。
いや絶対に行く。
自分の知らない世界には価値観常識をぶっ壊してくれる驚くべき発見や出逢いで溢れているからだ。
最後に、このような機会を与えてくださった斉藤さんに感謝したい。
三週間の間、毎日が学び、刺激の連続だった。
本当にこの活動に参加して良かったと胸を張って言うことができる。
そして私も、一人でも多くの人にこの活動を発信していき、自分自身未知の世界に飛び込んでいきたい。
いつか、自分の体験談を笑って話せる日を心待ちにして。
2025.03.06
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