あいね 関西外国語大学3年
グローリアセブのボランティアに参加し、フィリピンの貧困社会の現状について深く学ぶことが出来ました。
日本にいる時に、このボランティア団体をインターネットで見つけて、活動内容と現地写真を見て興味を持ちました。YouTubeでも現地の現状を見て、子供たちの笑顔に引かれて参加を決めました。
2日目の墓地での暮らしは、私の想像の遥か上を超えていました。
本当に棺が並ぶ墓地に服や売店が並び、とても墓地とは思えない光景でした。
初めて目の当たりにしたスラムで暮らす人々は、衛生環境が悪く動物が密集して暮らす場所で家族と過ごしていて、ここが彼らにとっての家だと考えると少しゾッとしてしまいました。
3日目の貧困地区での子供に母親へのインタビューで、私の貧困に対する価値観は大きく変わりました。
狭い家で大人数で暮らし、ゴミも溢れる汚染された場所でも、彼らにとっては大切な我が家で、友達も親戚がいるから離れたくないという一言が心に残りました。
4日目のゴミ山の光景は、人生で初めて言葉を失いました。
本当に全てがゴミでできた山で、凄まじい悪臭、前に進むのが難しい足元、ゴミ収集車を待つ大人と見たことない数のハエ。
本当に胸が痛くなりました。
普段私が何気なく捨てているゴミで生計を立てている人がこの世界にいることを知り、すごく複雑な気持ちになりました。
彼らの生活のためにゴミを出す訳にも行かないし、リサイクルをして環境保全にも務めなければならない。
あの光景を見て、私に出来ることがあるのか、彼らを助ける方法があるのか分からなくなりました。
4日目の小学校では、たくさんの子供たちにふれあい、たくさんの笑顔と元気を貰いました。
特に印象に残っていることは、たくさんの生徒がボランティア生の名前を聞き、書いて、覚えてくれたことです。
日本語教師を目指す私にとっては凄く嬉しいことで、彼らが大きくなった時に日本に興味を持って学んでくれたらいいなと思いました。
スラムと聞いて思い浮かぶことは、治安が悪く、ホームレスで溢れていて、ドラッグや悪い取引、薬で体がボロボロになって寝ている人というイメージがありましたが、フィリピンのスラムは貧困が原因で、家族やそこに暮らす人々とコミュニティで協力し合っていることがわかりました。
こんなにも明るいスラムは見た事がなかったので、毎日が新しい発見でした。
このボランティア経験をたくさんの人に伝え、スラムに暮らす人々に対する、偏見、価値観、先入観をなくしていくことから始めようと思います。
2025.09.03
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