大きな被害をもたらす台風
日本の台風シーズンは8月と9月。
北太平洋、フィリピンの東方沖で発生した台風が、風に乗って日本へ向かうことが多いのがその季節です。
10月以降に発生する台風は日本へは向かわずに西へ進むため、フィリピンを直撃することが多いんです。
2013年11月4日に発生した巨大台風30号(フィリピン名 ヨランダ)は、セブのあるビサヤ地方を直撃し、3万人以上の死傷者を出してしまいました。
そして2014年も12月に発生した台風22号(フィリピン名 ルビー)がビサヤ地方を襲い、ヨランダと規模、コースとも似ているため、現地では厳重な警戒態勢が引かれました。
フィリピンでは簡素な家屋に住んでいる貧困層の人たちが多く、また防災の知識が乏しいために、災害に見舞われるととても大きな被害を出してしまいます。
また、電気、水、交通、情報などのライフラインが脆弱なため、被災後もしばらくの間、住民は不自由な生活を強いられます。
台風ヨランダのときは、幸いにしてセブ市内ではそれほど大きな被害はありませんでしたが、セブ島北部の町や、近隣のレイテ島、サマール島などでは甚大な被害を出し、一年が経過しても復興はできませんでした。
フィリピンでは防災設備やライフラインの強化が急務であり、それらについて優れたノウハウを持っている日本から学ぶべきことがたくさんあります。