フィリピン セブ ソーシャルボランティア体験談
直樹 慶応義塾大学 4年
「色々な家庭環境を見てみたい」
そうした好奇心から、セブ島のボランティアに参加しました。
セブに関する知識もありませんでした。
この数日で見てきた子供たちの暮らしは、私の想像を大きく超えるものでした。
食事の量の少なさ、衛生面には驚かされ、こうした環境下では犯罪に手を染めても仕方ないのでは、と考えてしまう程でした。
しかし、私たちにとっては“不十分”に見受けられる状況下でも、子供たちはとても明朗溌剌としており、いつまでも遊んでいられるほどエネルギッシュでした。
食べること、人と触れ合うことに大きな幸せを感じ、それだけで心が満たされているのでしょうか。
「足るを知る者は富む」とよく言いますが、彼らはまさにそれを体現しているようでした。
私自身を含め日本人は足るを知らぬ国民だと思います。
日本は物、娯楽に溢れ、何不自由なく暮らしてゆける“豊かな”国です。
しかし私たち日本人とスラムに暮らすセブの人々、果たしてどちらの方が心が豊かなのでしょうか。
物質的に豊かな者の方が幸せな訳ではないと、改めて思い知らされました。
私が彼らに与えられたものは何もありませんが、彼らから多くを学びました。
2017年3月2日~8日