フィリピン セブ ソーシャルボランティア体験談
翔平 京都大学 3年
私がそもそもこのソーシャルボランティアに参加したのは、海外でボランティアをしたい、教育に関わるボランティアをしたい、テレビなどでしか見たことのないスラムや子どもたちと触れ合いたいと思ったからです。
ボランティアの活動を通して、自分自身が来る前と後で一番変わったのは、スラム街やゴミ山、ストリートチルドレンたちへの印象、考えでした。
ここに来る前まではそれらの地域で住んでいる人たちはとても暗く苦しそうで、明日や今日を生きられるかといった逼迫した状況にいるのではと考えていました。
しかし、実際現地の大人や子どもと触れ合ってみると、彼らは非常に笑顔で雰囲気も温かかったです。
ただ学校に行けていない子どもたちがやはり多く、家庭訪問の際に彼らが望むことはほとんどが子どもを学校に通わせてあげたいということでした。
いくら家にテレビがあるからといってお金に困っていない訳ではなく、稼ぎは不安定で少なく、1日に1ドル以下の生活になっているので本当に大変なのだと感じました。
様々なスラム地域を訪れましたが、それぞれ雰囲気が違うように感じました。
フィリピンでは2020年までにスラムをなくそうという計画が実施されているそうで、海沿いから山岳に追いやられ始めていました。
ただでさえ楽ではない状況からさらに追い詰められていることを知り胸が痛かったです。
形だけ、見た目だけをキレイにしようとスラムの人たちを迫害しているように私は思えて、その計画に異議を唱えたいとすら考えました。
でも私はそんな状況にも関わらず笑顔で日々を生活し、私たちを温かく迎えてくれたスラムの子どもたちを見て、触れ合って本当に感動しました。
ボランティアで来た一学生に何が出来るか分からないけど、今この瞬間だけはもっと笑顔で楽しく過ごしてほしいと思い、たくさん子どもたちと遊びました。
彼らと遊ぶとこちらも自然と笑顔になり、元気を与えに来たはずが、逆に元気をもらうことさえありました。
最終日には学校を訪れたり、お母さんたちの支援のためにローソクを作ったり、3日目には、青空教室でストリートチルドレンの子達と交流したり、本当にこの一週間で多くのことを経験できました。
リゾート地のイメージがとても強いセブで貧困層の人たちが多く存在し、格差社会があるということは、この目で見て確かなものと分かりました。
ただ貧困層に食べ物などを支援するだけではきっとこの現状は変わらないと思います。
斉藤さんが語って下さったように貧困層の親への教育の重要性を説くアプローチがおそらく大切で、それと同時に一般市民の意識改革(貧困問題への認識の改めなど)も行っていく必要があります。
しかしそれは、私にはおそらく出来ないことです。
なら、私に、私たちに出来ることは海を越えた母国、日本で私が見たもの、人の様子を少しでも多くの人に伝えることです。
直接の貢献は出来なくても、その話を聞いた人がちょっとでも海外の貧困などの問題に関心をもってくれること、あるいは将来そういう道で貢献したいと思ってくれる人を生み出すこと、これが私の日本に帰ってからのボランティア活動です。
1週間本当にお世話になりました。斉藤さんやアイビーさん、ブリースさん、同じボランティアの仲間と一緒に活動が出来て本当に楽しく充実した日々を送ることが出来ました。
2017年3月16日~22日
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