YUKA 和光大学 2年
大学の授業で「貧困とは何か」を考える時間があった。
私がパッと思い浮かんだのは経済的に貧しいことだった。
しかし先生が日本は豊かで貧しい生活を送っていなくても幸福であると思っている人々が少なく、逆に、経済的に豊かではなくても日々の生活で幸せだと感じる人々が多いという話を聞き、貧困=不幸せということには結びつかないということが分かった。
私は今回のフィリピン セブでのボランティアで実際に貧しい人々が貧しくてもどのような環境で子どもたち、大人たちは幸せを見出しているのかということを自分の目で確かめてみたかった。
2日目にスラム街を視察してみて、まず、見ず知らずの私たちに笑顔でかけよってくる子どもたちに驚いた。
子どもたちと遊んでみて、こんな自分でもじゃれて、話して、遊んで笑顔を向けてくれたのがとても嬉しかった。
ソーシャルボランティアではフィリピンの方たちがとてもフレンドリーに接してくれたことにも驚いた。
日本では考えられないくらいで、スーパーや道路でも気軽にあいさつをしてくれる。
そんな環境がとても新鮮だった。
そして、スーパーの売店の店員が接客中に歌い出したり、ミスタードーナツの店員はお客が来てからエプロンを着出したりと、働くことに関しての意識も日本とはまったく違うということが分かった。
ブレスレット作りやお米を包むものを作る作業をしてみて、私も前、内職をしていたことがあったので、100コで1円とかそのくらいになる仕事をフィリピンの母親たちは生活費を稼ぐために日々作っていることが分かった。
フィリピンでは女の人が働き、男の人はなまけているということを知り、そこもまた日本とは違う部分だと思った。
その文化が昔からつづいているのかもしれないが何故そうなったのだろうと疑問に思った。
フィリピン セブでのソーシャルボランティアを通して、日本の習慣、文化だけを知っていても、国際協力であったり支援はできないと気づいた。
他国を理解することから支援が始まると分かった。
日本に帰ってから、自分が日々の生活の中でどれだけ便利で何不自由な生活を送っていたかということに気づけるかと思う。
日本を離れる生活を少ない期間ではあったが当たり前の大切さを感じられるキッカケにもなりとても良かった。
この約1週間のフィリピンのボランティアで学んだことを生かして、もっと世界に少しでも貢献できるような人間になりたいと感じました。
2016年9月8日~14日
貧困地域のボランティアについて、知っておいて欲しいこと
貧困層が住んでいる地域はなんか怖い
犯罪とかに遭いそう
そう考えている日本人は多いと思います。
しかし現実は違う。
ボランティア参加者の感想文にも書かれているように貧しくても明るく幸せを感じながら生きている人たち。
日本人よりも笑顔が多く、目があえば挨拶するし、困っていれば助けてくれる。
普通の人たちと何も変わりません。
いえ、貧困層の方が心優しい人が多い気さえします。
但し、衛生面は注意が必要。
むやみに路上に捨てられているゴミ
汚染された水
ハエなどの虫
あなたの住んでいる環境からは想像もつかないほど劣悪。
体を衛生に保つための除菌お手拭きや防虫剤は携帯してください。
衛生面に注意していれば貧困地域だからと言って怖がる必要はありません。
貧困地域とは
低所得者が住む貧困地域はフィリピンの街中の至る場所に存在しています。
大通りから10mも入ればそこは貧困地区。
推測ですが市内の30%以上は貧困層が暮らしているエリアだと思います。
住人の多くは地方出身者。
例えばセブの場合はネグロスやミンダナオから仕事を求めて出てきた人たち。
フィリピン第二の都市、セブに行けば何か仕事にありつけるのではないか。
でも誰もが職を得るはずもない。
収入がなければ支出を削る。
最低限の食費は掛るので削れるのは居住費。
空き地を探し簡素な家を建て家族が身を寄り添うように暮らしています。
電気代は払えないから近くの電柱から勝手に電線を引き込み使っている。
そんな家も珍しくありません。
では、行政は貧困地域にどう対応しているのか。
役場も貧困層の生活の苦しさは理解していますので、不法居住者を見て見ぬふり。
行政としての彼らを支援する活動はほとんど行われませんが居住については咎めません。
但し、マンションやレジャー施設などその地域が開発対象となった場合は強制立ち退きを命じます。
貧困地域に住む人たちは、いつ追い出されるかわからないリスクを抱えながら暮らしています。
貧困地域のボランティアで求められること
グローリアセブでは貧困地域に住む子どもたちにごはんを配給したり、寄付をいただいた古着や文具を配布する活動を行っています。
また、母親から悩みを聞く生活相談も実施し、アドバイスを送ることもしばしば。
日本からボランティアさんが来た場合は支援の手伝いをしてもらっています。
学生ボランティアに伝えているのは、まず貧困地域に住む人たちの暮らしを良く知ること。
家族構成や職業、現在の悩みと将来の希望。
大学では決して教えてくれない貧困の事実を自分の目と耳で確かめられます。
そして、子どもたちに新しい知識を教えてください。
貧困地域の人たちは視野が狭く世界のことは知りません。
日本の文化、言葉でも歌でも遊びでも。
フィリピンの子どもは学ぶことに貪欲。
ボランティアさんから教えてもらった知識で夢を持つことができます。
そして、子どもからも教えてもらってください。
現地の言葉や流行っている遊びを。
ボランティアで求められるのは自分も現地の人も互いに楽しみながら知識や情報を共有すること。
貧困地域の人たちと交流すれば、貧困地域に不安を抱えていた自分の気持ちはすぐにどこかに吹き飛んでしまうはずです。
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