フィリピン セブ ソーシャルボランティア体験談
実優 近畿大学
私は、国際学部に所属していますが、コロナウイルスの影響で留学を断念したため、今回が初めての海外でした。
そのため、出発前は楽しみな気持ちもありましたがとても不安で、ドキドキしながら空港へ向かいました。
ですが不安に思ったことや気になったことをメールやLINEで聞くとすぐに対応していただけたのでとてもありがたかったです。
ボランティア活動の中で私が学んだことを気づいたことをまとめていこうと思います。
私がボランティア活動してきた中で一番印象に残っているのは子供たちの笑顔です。
フィリピンの子供たちはとにかく明るく、元気でずっとニコニコしているという印象を受けました。
彼らが住んでいる場所に初めて訪れた私たちのことも明るく、そして暖かく迎えてくれてとても嬉しい気持ちになりました。
私は以前、大学のプログラムでセブ島の墓地、孤児院、一般家庭、ごみ山に住む人たちにオンラインでインたタビューしたことがあったため、セブ島における格差社会の現状についてはある程度知っているつもりでいました。
しかし、実際に訪れてみると彼らの労働環境や住んでいる環境が思っていたよりもはるかに劣悪で、その格差社会の現状に驚きを隠せませんでした。
また貧困地域とひとくくりにしてもその中にも経済的な格差があることを知りました。
ボランティア活動の中でいくつかの貧困地域を訪れましたが、ある所には、ある程度きれいな遊び場があるのに対し、別の貧困地域では靴が左右バラバラの子供がいて子供たちが遊ぶ場所にもガラスの破片が落ちていたりと格差の中の格差に気づかされたような気がしました。
ですが、どんな場所でも変わらなかったのは、子供たちの笑顔でした。
彼らの笑顔を見て「幸せ=環境」ではなく、幸せは自分の気持ちの持ちようで得られるのだということを感じました。
あの環境で生活することが彼らにとっての当たり前だから、誰ひとり「辛い」を口にしないのかもしれませんが、それでも、「家族が幸せなら自分も幸せ」「毎日ご飯を食べられるから幸せ」「学校に行って勉強ができるから幸せ」という言葉を、笑顔で口にする子供たちの姿を見て自分の悩みや嫌なことがすごくちっぽけなもののように感じました。
そして日本に帰ってからも自分の置かれている環境に感謝し、家族と暮らせていることに感謝し、毎日おいしいご飯を食べられること、大学に通って勉強ができること、友達と遊べること、アルバイトでお金を稼げることにも感謝をして1日1日を大切に過ごしていきたいと思いました。
辛くなったら彼らが過ごしている環境や彼らの笑顔を思い出そうと思います。
今回のボランティア活動を通して本当にたくさんのことをして毎日学びがありました。
例えば、洪水が一番の問題で、洪水によってゴミが流れついてきたり、家が壊れてしまったりしていることを教えてもらいました。
また、ほとんどの家庭において、一番求めている支援は「食糧」だということもわかりました。
さらに今回インタビューをしたすべての家庭の親子は、みんな「労働よりも教育の方が大切だ」と言っており教育の重要性は知れ渡っているのだということにも気づくことができました。
そして、このグローリアセブのボランティア活動を通して得た知識や経験を無駄にしないように、日本に帰国してからも何らかの形で彼らの支援に携わりたいと思いました。
セブで経験したこと全てが宝物です。
参加して良かったと心から思えるプログラムでした。
2022年8月
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