佑花 山陽学院大学4年

セブ島ソーシャルボランティアの活動を通して、貧困層の実情や格差について触れることができ、改めて社会問題について考えさせられる体験となりました。

今回、訪問させて頂いた墓地や山岳、廃品回収場所やゴミ山で暮らす子供達は私が想像していた以上に皆明るく元気で、家族みんなが自分達のコミュニティの中で楽しく暮らしていました。

私達日本人からすれば、特に墓地やゴミ山は生活場所として考えるにはとても疎遠な場所で、その生活様式も想像しづらい場所であると思います。

実際に訪問した時も匂いであったり、虫の発生やライフライン確保の難しさだったりと、密集した場所での生活で起こるトラブル等を始めとする様々な問題に直面し、生活していくことへの不便さを感じました。

しかし、現地の方々はこの生活が“普通”であり生活していく上で大変なことは確かにあるものの、嘆いたりするほどの苦労や、悲嘆さを語ることはありませんでした。

スカラーの子供達の生活もそうで、大変さや改善してほしいことはあるものの、今の生活を大事にしていいて、支えてくれる人に感謝しながら自身の将来に向けて明るく語ってくれました。

そう考えると、幸せの形や生活への満足度などは本当に人それぞれであり、こちらが勝手に考え、決めて行動するのとでは現場で生活している方々の実際の思いと少しズレている部分があると思いました。

何に困っていて、何がその場所には必要なのか。

しっかり聞いて、自分で見て、体験して、そこを掬い上げていくことが大切であると感じました。

そして、この体験で常に感じた格差について、同じセブ島内で生活しているのに一方ではリゾート地と呼ばれる場所があり不自由少ない生活が出来ているのに対し、もう一方では今回訪問させて頂いたスラム街で生活している家族もいる。

なぜ、その差が生じてしまうのか、というところを改めて学びを深めていく機会となりました。

今回、ボランティアに参加し、私が今まで見てきたメディアでの映像や写真、知っていた貧困や格差についての情報はほんの一部にしか過ぎなかったと思う程、五感で体験できたこと、現地に行けたことは得たものが大きかったと感じました。

私、個人としては彼らに対してそこまで大きいことはできないかもしれないけれど、何かの団体や組織を通して今後どこかで関わっていく中で、必要としているものや困っていることがあるのなら、それを少しでも支えられる人でありたいと思いました。

活動を通して、私の中での視野も広がり本当に参加することができて良かったと思います。

この経験を次に繋げていきたいと思います。