フィリピン ソーシャルボランティア体験談
希 19歳 大学生
グローリアセブのフィリピンソーシャルボランティアに参加した理由は、支援活動をするというよりは、自分の知らない世界を見てみたいという想いからだった。
人というものは物理的にも心理的にも距離がある問題についてそれを自分のこととして意識することは稀である。
しかし、グローバル化が進む現代において、自国の国民としてだけではなく、自らを世界市民の1人として意識することはとても重要なことであると思う。
特に先進国住民である我々はよりそのことを意識し、その豊かさによって貧しい国の人々を救うことは義務であると私は考える。
今回のボランティア活動は私のこのような想いをより強くするような経験だった。
偶然貧しい国に生まれたというだけの理由で高等教育が受けられず、よい仕事にもつけない。
そのため貧困が再生産され続ける。私が見たのはそのような現実だった。
子供には無限の可能性がある。
そう言われながらも、実際には生まれ育った環境によって可能性を閉ざされている子供たちを多く見た。
彼らに教育の機会を与えることは、各国の貧困のサイクルを断ち切ることに直結するのだということを、グローリアセブやデービス牧師の活動を通して強く実感した。
また、嫌という程思い知らされたのは、知恵も腕力も経済力もない私ごときがやって来ようが来まいが、現地の人々の日々はそれとは無関係にすぎていくという当たり前の事実である。
「私にも何かできることがあるかもしれない」と意気込んで行った私の見たものは、しっかり元気に日々を生きる人々の姿と、自分のあまりの小ささだった。
自分が貧しい人を救うなど思い上がりもはなはだしかった。
自分の力不足を思い知らされた今、学ぶべきことをしっかりと考え、自分にしかできない国際協力をしていきたい。
2016年2月18日~24日