フィリピン セブ ソーシャルボランティア体験談
清 早稲田大学 2年
セブに来る前に抱いていたセブ島のイメージは、美しい海岸とそれに集まる観光客、彼ら観光客をより多く集めるための整ったインフラにホテル…
といったような、日本の観光地にもよく似た、きれいな街だというものでした。
それは決して単なる想像ではなく、インターネットで調べた情報をもとに形成されたイメージなので、間違ってはいないだろうという確信がありました。
しかし、セブ空港についてすぐにそのイメージは本当にセブ島の一部にしか当てはまらないことに気付かされました。
実際にあったのは立ちのぼる砂煙に、日本では考えられないようなルールで走る車の列、ただよう原因不明のにおいでした。
このことから僕は、日本人が外国に抱くイメージや、インターネットに載っている情報というのは本当に限定的で,偏った側面にしか光が当たっていないのだということを学ぶことができました。
スラムの人々に関しても同様で、育児放棄をしがちで怠けものの親に、将来に対する意欲もなく時には犯罪を起こす子どもたちという私のイメージとは異なり、彼らのほとんどが目の間の生活に対して一生懸命で、真面目に日々といきている人々でした。
もちろん、そういった比較的治安の良いスラムを中心に見学しているという事情はあるにせよ、自分のスラム、ひいては貧困に対するイメージがいかに歪んだものだったか、いかに自分が思い上がった幸せ者だったかということに気付かされました。
スラムの中を見学して一番印象に残ったのは、汚れきった海の中に入って、楽しそうに遊ぶ子どもたちの姿でした。
入れば病気になりかねない海の中で遊んで、それでも幸せ一杯の笑みをうかべる子どもたちと、衛生的にも金銭的にも恵まれていながら、どこか不幸を感じてしまう海の向こうに住む私たち。
セブのボランティアで考えさせられたのは、幸福とは何なのかということ。
2017年8月10日~16日
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