スラムの女性

日本と異なる海外の文化と国民性を知る

海外でのボランティアではその国の国民とたくさん触れ合います。

交流を通して見えてくる国民の性格、習慣、文化。

日本と同じアジアの国 フィリピンでも文化や国民の考え方は日本人とは大きく違います。
フィリピンはアジアの途上国ですが、例え貧困国でも日本人が学べること感心する風習はたくさん。

フィリピン人の特徴と文化について。

初対面でも友達のよう

道を歩いていると見ず知らずの人から「Hello」と声を掛けられます。
もちろん知らない人。

社交的なフィリピン人は初対面でも気軽に笑顔で挨拶をしてきます。
日本人はちょっと戸惑います。

何か困っている表情をしていれば「どうしたの?」と。

ボランティアではスラムと呼ばれる貧困街に訪問し、視察したり住民と触れ合いますが貧困の人ほど社交的。
目が合えばみんな挨拶をしてきます。

スラムの人たちは暗い顔をして生活していると言うのは大きな間違えだと気づきます。
人付き合いが箕臼な日本と人とのつながりを大切にするフィリピンの文化の違いです。

フィリピン人はとてもやさしく相手への思いやりの心を強く持っています。
この国民性は日本の比ではありません。

初対面でも笑顔で挨拶し相手が困っていそうなら声を掛けてくれます。
フィリピンのボランティアに参加した方が一番感動するのが、このフレンドリーな国民性です。

例えば日本で街を歩いていて、見ず知らずの人に「こんにちは」「今日は暑いですね」なんて 声を掛ける人がいるでしょうか。
まして相手は外国人です。

フィリピンではボランティアの日本人にも笑顔で気さくに声を掛けてきます。

フィリピン人は嘘をつかない

フィリピン人は隠し事をしません。
日本人との違いはプライベートなことでも包み隠さないこと。
収入や悩み、家族が抱えている問題などを誰にでも話します。

ボランティアでは貧困家庭を訪問しインタビューを行いますが、聞かれたことには事実を正直に話してくれます。
仕事の収入や家賃などお金に関することから、夫婦間の問題、将来の希望まで、現実を包み隠しません。

何故そこまで開けっ広げなのか。
それはフィリピン人はシンプルな性格で嘘をつけないから。

勘違いや思い込みで答えてしまう場合はありますが、それは嘘をつこうとしたのではありません。

ボランティアでフィリピンの人たちに接すると、フィリピン人の素朴で清純な国民性に日本人は新鮮さを覚えるでしょう。

フィリピン人はイベント大好き

フィリピン人は集団行動とイベントが大好きです。
カトリックの国フィリピンでは宗教にちなんだイベントがたくさんありますが、中でもクリスマスは特別な行事。

クリスマスイベントのために何か月も前から公園でダンスや歌を練習するグループを見かけます。

11月の下旬からはフィリピン各地でクリスマスのイベントがあり、フィリピン人は24時間クリスマスのことだけを考えていると言っても過言ではありません。
フィリピンのクリスマスは9月から始まるんです。

クリスマスだけではなく、誕生会や卒業式など様々な行事を目いっぱい楽しむのがフィリピンの国民性です。

フィリピン人

時間をまったく気にしない

フィリピンにはフィリピノタイムと言う言葉があります。

決められた時間を守らない、
守らなくても悪びれない。
待たされた相手も文句を言わない。

約束事を大切にする日本人の国民性から見たら考えられないかもしれませんが、自分のペースで生きているフィリピンの国民は、時間厳守はそれほど大切ではないんです。

フィリピンのボランティアに参加して、活動が予定通りに進まなかったり時間が遅れても、それはフィリピンの国民性と思い割り切ってください。

腕時計をしているフィリピン人はごく少数。
カレンダーもほとんど見ません。

絶対的なカトリック文化

アジアで唯一のカトリックの国がフィリピンです。
日本ではカトリックは国民の1%にも満ちませんがフィリピン国民の80%以上がカトリック。
無宗教の日本と異なり宗教を重んじるフィリピンでは社会生活全般でカトリックの教えが影響しています。

ボランティアや語学留学でフィリピンに来た人の一番の驚きはスーパーやモールなど商業施設での出来事。

ある時間になると館内放送からキリストの聖書の朗読が流れ、買い物客は立ち止まり身動きせずにその放送を聞きます。
その時間は1分ほどですが、これにはちょっとびっくりします。

ボランティアで子どもたちと交流するアクティビティに参加しても、子どもたちは最初にお祈りをします。
始まりだけでなくアクティビティの終わりやお菓子を食べる前にも。

なぜフィリピンにカトリックが浸透しているのか。
それは世界一周をしたあの有名なマゼランがセブに来たことが理由。

スペイン軍とともにセブに到着したマゼランは当時のセブの女王様にカトリックの洗礼を行い、そこからフィリピン全土に広まりました。

今から400年以上前。
日本の戦国時代の頃です。

宗教感の薄い日本人には理解できない国民性ですが、フィリピンの文化を知るにはキリストをはずすことはできません。

サントニーニョ教会

自己主張が強いフィリピン人の性格

プライドを大切にし自己主張が強いのもフィリピンの国民性です。
自分の好みや良いと思うことを強く相手に薦めます。

それは本当に自分が良いと思っている考えで下心などはまったくありません。

ボランティアのみなさんもセブで色々と薦められると思いますが、気乗りがしなければはっきりとノーと言ってください。
ノーと言われても気にしないのもフィリピンの国民性です。

ボランティアでフィリピンの食文化を知る

パッケージツアーでセブに来れば食事はホテルのレストランか観光客向けのレストランに案内されます。

もちろんおいしい料理が運ばれますが、どれも高価な食事で日ごろフィリピン人が食べている料理とは違います。

フィリピンの貧困層は野菜やフルーツを日ごろあまり口にしません。
それよりも安くてお腹が満たされる鶏肉や豚肉を好んで食べています。

ボランティアでは庶民が食べているセブの伝統料理やバーペキューなど10円程度で買える食事を摂ります。
街角で売られているマンゴーやハパイヤ、バナナなども気軽に購入できます。

庶民の暮らしや文化を知ることもボランティアの目的のひとつ。
ボランティアなら安くておいしいフィリピン料理を堪能できます。

甘辛なフィリピン料理は日本人の口に本当に良く合います。

フィリピン人が大切にする家族との絆

日本とは国民性や価値観が異なるフィリピンで、大切にされているのは家族、クリスマス、そしてプライドです。

フィリピンでは家族をとても大切にします。
家族のコミュニティを大切にし、母親、父親、子どももみんな家族のために生きています。

親は子どもを大切に育て、子どもは親を養うために将来、お金を稼ぐことを小学生のころから考えています。

家族を優先するあまり、仕事はおろそかになり時間に遅れたり無断欠勤が頻繁に起こります。
理由を聞けば大抵は家族の問題。

子どもの具合が悪かった、母親の仕事を手伝っていたなど。

フィリピンの国民性は家族を最優先に考え、仕事や相手との約束はその次になります。

また子どもは親兄弟が食べていくために労働を課せられることを当然と思っています。
フィリピンのボランティアでスラム街を訪れると、この国民性を理解できると思います。

家族

あなたの価値観を変える海外ボランティア

・先を考えない。
・他人と比較しない。
・楽天的でいやなことを引きずらない。
・家族や友だちを大切にする。

これがフィリピンの国民性です。
あなたの自分の性格と照らし合わせてどうですか?

日本人の素晴らしいところもたくさんあります。
でも海外ボランティアでは支援活動を行いながらその国の国民性を学ぶことも貴重な経験です。

フィリピンのボランティアに参加したらフィリピンの国民性や文化も良く観察してください。

フィリピンの人たちから学ぶことがたくさんあるでしょう。

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