グローリアセブ インターンスタッフ体験

千夏 尚美学園大学2年

グローリアセブのインターンに応募した理由から説明します。

私は中学生の時に難民の人が特集されているドキュメンタリーを見てから、自分が何不自由なく暮らしていることの幸せに気づきました。

そのテレビでは難民の女性が「私は外からの支援がなければ何もできない」と言っているのを見て、受け身になっているなと感じました。

ですが、そのように受け身になっていると感じるのは自分が何不自由なく生きているから、生きられているからなんだと、とても自分が情けなくなりました。

それから私は国際協力等に関心を持ち、将来はUNHCRで働きたいと思うようになりました。

今現在、大学2年生になりますが、ずっと夢は変わっていません。
大学生のうちに語学留学をする人はたくさんいると思います。
ですが、今の世の中そして日本では語学を学ぶことはどこでもできます。

しかしながら、紛争で苦しむ人であったり、貧困で悩まされている人と会うことは日本では滅多にありません。

そのため、私は大学生の間に世界のそのような国を肌で感じたいと思いました。
そして、目に焼き付けておきたいです。

正直、私は英語があまりできません。
ですが、誰かを助けたい、誰かを楽しませたいという気持ちは誰よりもあります。
そのやる気だけは認めてもらい、インターンに採用されたと思っています。

はじめての経験をボランティアを通してできたらいいなと思いました。

大学に入学してから新型コロナウイルスを理由に挑戦することをあきらめていました。
就活準備をしている中で、私の本当にやりたかったことは何かを見つめ直すことができ、今からでも遅くないと私の海外ボランティアに対する熱が再熱しました。

現場の現実は、実際に出向かないと分からない、同世代がやっていないことをやりたい、学生のうちにできることをしたいという気持ちの元、グローリアセブのインターンに応募しました。

・インターンの活動
自分1人では何もできませんでした。
英語はもちろんですが、アクティビティの企画提案に関しては、案は出すものの先を考えられていないものばかり。
(例えば、小さい子が行うのには難しいアクティビティや事前準備物が多いアクティビティを提案)

その点、仲間のインターン生は、先を見通す力があり、その辺をよく考えているので2人のミーティング中もたしかにそうだ!と思わされてばかりでした。

私に足りないのは、臨機応変な対応力。
リンボーダンスをやるとなった時も、紐ばかり探していて見つからず違うところに行こうとすると、他のインターン生は、「このリボン使えそうじゃない」と言ってくれて、安く代用できるものが見つかりました。

これ!と言われるとそれだけに集中しすぎてしまう自分は、臨機応変さが足りないと感じました。

それでもセブにきた意味を作りたいと思い、私なりにインターンとして意識するようにしていたことがあります。
それは、ボランティア生の精神サポートと、いつも笑顔でいることでした。

ボランティア生と最後の日にご飯を食べに行った時、第一印象などを話しているときに、みんなが「せんなは、本当に優しい!」と言ってくれました。
まとめたり説明したり、家庭訪問中などの通訳でも役に立てることがなかったので、私はボランティアのみんなに寄り添うことを意識していました。

一日中ボランティアをした後のミーティングは意見が出ないことも多かったです。
その際に、強く言ったからと言って意見は出ませんから、例を出したりして、少しでもボランティア生が思っていることを吐き出してもらるように心がけました。

みんなが、優しいと言ってくれたときは本当に嬉しかったです。
少しは、意識していたことが伝わってくれたと思いました。

笑顔でいることは簡単なことですが、オフの日やボランティア中いつでも楽しんできました。
どんな環境でも、日本と違うというだけで私はワクワクして、初めてのボランティア生と会う時はいつも以上にニコニコするようにしていました。

異国プラス初対面は誰でも緊張すると思うので、緊張をほぐせるように個人的にたくさん話すようにしていました。

それが普通になっていたので、オフの日、キャニオニングのガイドさんに「せんなはいつも笑っているな、笑顔が素敵」と言われました。
いちばん言われて嬉しかったです。

笑顔でいること、気遣い、そのことは最後までやり通せたと思います。
インターンとしての仕事は、他のインターン生の協力ですべて行うことができたと思います。

・フィリピンの貧困層の現実
自分がどれだけ贅沢な暮らしをしているかをとても感じられました。

ボランティアを行ったスラムとオフの日の観光地での環境の大きな違いにとても驚きました。
散歩をしていても、右にはビルが立ち並んでいるのに、左の細道を進んだらそこはスラム街という非現実的な世界が広がっていました。

2週目くらいには、このフィリピンの街並みや車には慣れている自分がいて、懐かしさまで感じるようになっていました。

スラムでも様々な問題を抱えて生活している海沿いや山岳地帯に住む人々は、住むところは違えど、近所付き合いやスラム内での結びつきが強いと感じました。

家と家の間が50センチしかなく、川や海の上に建てられている家たちは、木やタイヤなどで出来ていました。
それでも頑丈で父親がガッチリした体つきが多い理由は、家を建てたり、荷物を運んだりしているからだと思いました。

家庭訪問で、将来はエンジニアになりたい、CAになりたいなどと言っていてとても素敵と思う中、その夢を叶えるために何をしてる?というような質問には、みんな「study hard」と答えていました。

なりたいものはあるものの、なり方、叶え方は分かっていないのではないかと感じました。

日本では専門学校があったり、調べたらこの資格が必要とわかります。
でもフィリピンの子どもたちは、お金の稼げる職業で家族に家をあげたい、世界を見てみたいと自分のためというより周りを幸せにしたい気持ちが強く感じられました。

教育の中で、自分のやりたいことができて、もっと幅の広い将来を見せてあげたいと思いました。
お金があり教育さえ最低限みんなにできていれば…と強く感じました。

私は今、この感想をカフェで書いています。
周りにいる人はみんなパソコンをもってご飯を食べて綺麗な服を着ています。
日本ではこんな気持ちにはなったことありません。

こんな身近に大きな経済格差があり、スラムに住む人々が政府に求めているお金や食糧は満足いくほど与えられていない。
私は、食事配給のお手伝いをして子どもたちと遊んであげることしかできないことに無力だなと毎回思っていました。

話を聞いた家庭や、ボランティアした子どもたちを含めフィリピンに来て出会った人々は社交的で、気遣いができる素敵な人々しかいませんでした。
自分優先ではないところ、恐怖に感じることは死と子供が教育受けれないことと答える母、死と自分がいなくなったら家族が大変になると答える子ども、なんて家族思いの人々なんだと感じました。

貧困層といわれている中でも、格差があり、住む場所の快適さよりも仕事がある場所を目指して地方から都市部セブ市にあてもなく来るためスラムが増えていくという現状も知りました。 
たくさんのことを一気に五感で感じ、学ばさせていただきました。

・大学生ができる支援
初めてスラムを見てから、ずっと自分は無力だと感じていました。
食事配給と遊んであげるだけ、親世代には何も出来ていないし、自分の手で行っているものではなく、ただ手伝いをしている感じでした。

割れたガラスの破片だらけの場所を、楽しそうに走り回る子供がいて、ゴミが散乱してる道を普通に歩く子供がいて、廃船を使って遊ぶ子どもたちがいる現状はちがうなと思いました。
どうしたらいいかわからないので模索する日がつづいていました。

大学生ができることは、今回のことをSNSでの発信や友達や学校で話す機会を作っていただく、フィリピンだけじゃない世界の貧困の状況を知って学ぶ、寄付金などの支援をするなど沢山あると思いました。

私はインスタグラムとフェイスブックで今回学んだことや実情を投稿して、様々な人に知ってもらおうと思います。
それだけで終わらせないよう、継続できる支援を行って行こうと思います。

・インターン経験で生まれた自分の変化と将来の希望
貧困=不幸ではないと改めて実感し、幸せの裁量は自分が決めることも学び、当たり前に感謝できていなかった自分に気付きました。
ボランティアとは違う、インターンを経験して、自分がとても生き生きしていました。

友達にも言われました。
やりたかったこと(国際援助などの活動や貧困地区の現地を実際にみる)がやっと出来て、将来の夢が具体化し、少し近づけた気がします。

これから社会人経験を積み、自分の手でお金でまたフィリピンに来たいと思いました。
より明確にこうゆう人生を歩みたいなという人生設計ができあがりました。

フィリピンの人々は、日本人のことが大好きなようで、それもあり私も大好きになりました。
もっとそのことを日本人に知ってもらうことで観光客やボランティアしたいという人が増えたら良いなとおもいます。

いつも、”私だったら”と考えてしまうのですが、”私がここに住んでいたら”と考える時点で、自分は差別というか比較してしまっている気がしますが、そう考えたときに、たぶん外の世界を知らないから今の生活スタイルは人より少し悪いくらいなのかなと思うだけだったり、ご飯を毎日食べられて、家族といられることに心から感謝できるのかなと思いました。

「次から次へと欲がでて満足できない環境、自分自身になっている」とボランティア生のみんなも言っていましたが、たしかに多くの日本人は感謝を忘れていると思います。

ご飯が好きな時に好きなものを好きなだけ食べられる環境がすぐそばにある日本も素敵だと思います。
しかしその裏にある、現状を把握して日々の生活、食などに感謝を忘れません。

 
 
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