フィリピン セブ ソーシャルボランティア体験談

るい  関西学院大学
 
セブに到着して、あたりを見て始めて自分の肌で感じるまで、観光地で海がブルーハワイ色の”セブ島”を思い描いていました。
 
 
セブに到着するまでに私が抱えていた不安は主に2つありました。
 
 
1つ目は言葉の問題です。
 
英語もろくに話せないのに、ボランティアなんかできるのだろうかとか、子どもたちやフィリピン人とうまくコミュニケーションを図ることができるだろうかなど様々なことを考えていました。
 
もっと単語帳とか海外で使えるフレーズとかを勉強してくるべきだったかもと後悔もしていました。
 
 
 
2つ目は環境の問題です。
 
今まで海外に旅行とか語学研修とかに行ったことはありましたが、綺麗なところが多く、すべて日本の普段の生活環境とほとんど変わらないようなところでした。
 
だから、とっても暑いし、衛生面もそこまで良くないようなところに行くなんて友達に本当にやっていけるのかと心配されるほどだったし、自分でも割と綺麗好きな私がきちんと環境に慣れることができるだろうか、途中で弱音吐いて逃げ出したくなるんじゃないかなどと思っていました。
 
 
 
そんな2つの不安を心の中に抱えたまま、セブに到着すると、まず驚いたのは空港を出る瞬間です。
 
たくさんの人が笑顔で何かを訴えていました。
誰か特定の人を待っているというより、手当たり次第声をかけている感じです。
 
そこで多少の不安はあったものの、すぐにガイドの方を見つけることができて安心しました。
その時点で1つめの不安は強まっていました。
 
しかし、その不安は翌日の子どもたちとの交流で薄れていきました。
 
 
総じて海辺のスラムや山岳地域、ガラス瓶集めをしている地域、ゴミ山地域、小学校などの子どもたちやフィリピン人と交流しました。
 
様々な人が生活している様子をみて、たくさんのことを感じ、学ぶことができました。
 
「けして良いとは言えない環境下で暮らしているのに、なぜ綺麗な笑顔になれるのだろうか」と不思議に思ったし、「お金がなくても毎日幸せよ」と優しい笑顔で教えてくれて、改めて幸せって物質的な豊かさではないことを考えさせられました。
 
 
子どもたちの笑顔を見ていると自分の中から元気が湧き出てきて、不思議と勇気づけられました。
 
純粋な、無邪気な笑顔は人の力になるのだとしみじみ感じました。
 
 
また、子どもたちの英語力に驚きました。
日本人はどれだけ勉強しても私みたいに中途半端な英語力なのに、フィリピンの子どもたちはしっかり英語が聞き取れるし、うまく話せるし、何が日本と違うのだろうと考えていました。
 
私は、勉強に対する熱意が違うと考えました。
 
フィリピンの子どもたちは、自分がしっかり勉強して家族を楽にさせてあげたいという強い思いがあって日々勉強に励んでいるから、授業に対する熱量が全く違うのだと思います。
 
その姿勢はぜひ、日本人が学ぶべきものの1つだと思います。
 
 
 
そして、1つめの不安だった言語は全くと言って良いほど不安に感じることではありませんでした。
 
コミュニケーションは言葉ではなく、表情や身振り手振りで十分でした。きっと子どもたちも言葉が通じないと分かっていたとは思いますが、それでも一生懸命英語で話してくれて、いや、そもそも話しかけようとしてくれて、本当に嬉しさがこみ上げてきてこの瞬間を経験できてよかったと温かい気持ちになりました。
 
 
2つめの不安だった環境にはインターン生の2人が気をつけたほうが良いことや、美味しいもの、フィリピンの常識などを本当にフレンドリーに教えてくださったため、徐々にではありましたがすんなり受け入れ、慣れることができました。
 
なじんだ自分に一番びっくりしたのは自分です。
 
 
こんな自分でも慣れることができたのはやはり一緒に助け合って笑いあった仲間たちと優しく見守ってくれていたインターン生のおかげです。
 
子どもたちとの出会いはこれから私が進むべき方向を支えてくれると思います。
それと同時に今回一緒に活動した仲間たちとの出会いも素晴らしいことだとかみしめています。
 
 
これからもこの活動を機に出会いを大切に、そして自分の夢に生かして、フィリピンで出会えた人々のように強く生きていきたいと思います。

 
2019年9月
 

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