フィリピン セブ ソーシャルボランティア体験談

桜 創価大学2年

私はグローリアセブのボランティアプログラムに参加して、貧困に対する先入観や偏見が大きく変わった。

この感想文では、1つ目に私が参加した理由と考えを述べ、2つ目に訪問した先々の現状、3つ目に今後の取り組みと良かったこと、改善点を述べる。

私がこのボランティアプログラムに参加した理由は、大学で国際協力について学ぶ機会があり、私自身、「貧困が不幸なことである」といった先入観や偏見を持っていた。

また「本当に貧困が存在するのか」といった疑いを持っていた。

そんな座学でしか学べないことで大学を出て知るべき本質を知らないまま、社会に出る一人になりたくないと考えたからだ。

また、語学力を向上させるため他者からの刺激を受け3年次からさらに、エンジンをかけて勉強に励んでいきたいと感じたからだ。

2日目は、墓地のスラム街を訪問した。
墓の上に布団を敷いて生活していることにとても驚いた。
ダンスや、折り紙、風船ゲームで無邪気に笑っている姿を見て本当に元気をもらった。

山岳地域の活動においても、子ども達の行動や食事配給時の行動に育ちや習性の違いを感じた。

3日目はロレガに訪問した。
墓地のスラムや山岳に住む子ども達がどのくらいの人数、学校に通っているのかは分からないが、ロレガの子ども達の方が英語をよく話していた。

学校に通っていない子に、「将来の夢は?」と訪ねた時、何も返ってこなかった。

スカラーの住む自宅に訪問した際、明確な目標と共に勉強に励んでいる姿に感動を覚えた。

しかし、川の近くの自宅周辺の臭いがとても気になった。
私は、川から腐卵臭を強く感じたがこの臭いは慣れと同時に、臭いの強さに気づかないまま、

致死量に至ることもあるためとても心配になった。

家庭訪問を通して、お金よりも家族を大切にしていることに心温まった。

「お金がなくても家族がいればそれでいい」という当たり前を、当たり前だと思わない所に共感した。

4日目はゴミ山に住む子ども達のところに行った。

想像を遥かに上回るゴミ山の巨大さに驚くと同時に、このゴミの量を今後どのように処理していくのか疑問に思った。

食事の時、どこの子どもたちよりも食事を欲していた光景を見て驚いた。

セブのどこにいても、犬や猫の多さは圧倒的だった。
活動中も交尾をする犬を見て思ったことは、去勢手術や避妊手術を受けないことで犬が増加し、動物による感染症を引き起こすかもしれないということだ。

また、犬や猫を見ていると、どの子も人間に対し警戒心がないことがわかった。
痩せているし、病気を持っている子もいたが、彼らの習性からフィリピン人の優しさやあたたかさを感じることもあった。

今回のボランティアに参加するまで、セブの人々がビサヤ語を主に使うことを知らずにいた。

学校に行かないとあまり英語を話せないことも学び、スラム街を訪問する中で、十分な教育を受けられていない子ども達にも出会った。

スカラーの子ども達は、明確な夢があるのに対し学校に行けない子達は「将来やりたいこと」というものを知らなかった。

選択の少なさ、物事を創造していくことへの欠如など、教育の必要性のみでなく、職業選択の充実にも力を入れて取り組む必要があると感じた。

このボランティアに参加するまで、1人の日本人として、欲のままに生きてお金があることに幸せを感じる自分、創造する価値を分かっていない自分に気づくことができなかった。

しかし、このボランティアを通し、「当たり前のことは当たり前ではない」ことに気づけて良かった。

改善点としてプラスチックの利用、ゴミの排出に気をつけていく必要があると思う。

最後に、人生で忘れられない一週間を築いて下さった、関係者の皆さんにとても感謝している。
本当にありがとうございました。

1人の日本人として、世界平和のために、勉学により一層励み、誰も泣かない世界を作っていきます。

2023年2月

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