しおり 明治大学3年

私は今年の春サンフランシスコの語学学校に留学をしていた。

その時の生徒や先生はかなりの富裕層が多かったのに対し、一歩学校の外に出るとホームレスや乞食が道端にいることに衝撃を受けた。

貧困層の生活に着目したくグローリアセブのボランティア活動に参加したが、実際に訪れ、スラムに暮らす人たちと話す中で自分が以前抱いていた貧困層のイメージと実態が異なり衝撃を受け、なぜこの状況下でも明るく楽しそうに振舞えるのか、ずっとここで暮らしたいといった発言が生まれるのか純粋に疑問を感じた。

子どもたちと関わる中で、社会的地位や物質の豊かさが幸福につながるのではなく、自分が楽しいこと・家族がいることが彼らの幸福なのだと気づいた。

ただ、インフラが整っていない問題は看過できず、ごみ山で暮らす子供たちの水分はどこで確保しているのか、明らかに狭い家で家族全員が寝るときはどうしているのか、など彼らの1日の生活を想像すると正直この現実から目をそむけたいと感じる瞬間が多々あった。

私がボランティアとして参加した時間は1週間にも満たない短い時間だったが、その中で子どもたちのキラキラした笑顔や、無邪気に話しかけてきてくれたり、気遣ってくれる姿を見て、自分の生き方や考え方を見つめ直すきっかけになった。

先進国の私たちの価値観では、スラムの子どもたちは住む場所や食べる場所が少なく「幸せでない」ように見えるけれど、それは私たちの価値観で勝手に測ったものであって、彼らから見たら人との関わりが薄い日本人の暮らしは不幸に見えているかもしれない、と幸せの価値観・捉え方にギャップがあると感じた。  

今回参加した経験が今後どう生かせるかはまだ模索中だが、セブに来て、スラム街の子どもたちと関わり、現状を知ることができた経験は、私のこれからの人生に大きな影響を与えると感じたし、この活動を通して抱いた衝撃や感情を忘れたくないと強く思う。

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