ひかる 中央大学 1年

グローリアセブのボランティアプログラムに参加した理由は、国々の支援が最も必要な最貧困層が、どんな暮らしを送っていて、何を求めているのかを肌で感じたいと思ったからです。

現場を見ることで、国際協力や開発援助の必要性を身をもって感じ、これからの大学4年間の学びをより充実させたいと思いました。

飛行機の中で、そんなことを考えて過ごした私を待ち受けていたのは、自分の想像よりもはるかに深刻な現地の状況でした。

家々はトタンの継ぎ接ぎ、ままならない交通ルール、絡まった電線。発展途上国の普通を目の前にして、1週間の生活に対する不安を覚える一方で、今までにない経験を得られることへの喜びで胸を膨らませました。

 

2日目から始まったボランティアの活動では、様々なスラムや貧困地域の形を目にしました。

墓に住むスラム、山岳地域の貧困層、都市部に近接した牧師さんの支援を受ける最貧地区、川の上のスラム、ガラスを集めて生計を立てる貧困層、ゴミ山にあるスラムなどです。

この経験を通して、印象に残ったことは2つあります。

まず第一に、貧困層と呼ばれる人々が自分の状況を素直に話してくれることです。

日本に暮らす私にとって、生活をするのが精一杯な貧困層とよばれる人々に直接的な質問をするのは初めての経験でした。

家庭訪問では、生活の何が苦しいか、今一番欲しいものや収入など、生活の苦しい側面も聞いた一方で、「家族と過ごす時間が一番幸せ」という私たちにも共通する幸せの形が彼らにとってとても大きいものだと知れました。

第二に、夢を持って一生懸命生きている子供たちの姿が印象に残っています。

貧困がゆえに強いられる自分の人生をありのまま受け入れるのでなく、自分の将来の姿を思い描く彼らの話を聞いて、貧困の連鎖から抜け出すための教育支援の必要性を改めて感じました。

今まで私が抱いていた貧困のイメージは、暗いものでしたが、教育によって子供の笑顔を守る現場を、自分の目で見て肌で感じることができたことは大きな経験だと思います。  

最後に、自分が日本に生まれ、親から愛を受け、学校に行き、毎日ご飯にありつける、自分が生きたいように生きられる自分の境遇を当たり前に感じず、幸せに思うきっかけになりました。

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