愛莉 上智大学4年

セブでのボランティアに参加し、驚きや学び、発見の多い刺激的な1週間を過ごすことができた。

高校生の時に1年間留学を経験し、教育について興味を持つようになり、そこから大学では教育格差について学んでいる。

そんな中グローリアセブのボランティアを見つけ、参加することにしたが、実際は想像以上の経験をすることができた。

具体的には、「1日2ドル以下で生活している人たちを貧困と呼ぶ」や「5人家族で5畳の家で暮らしている」など、日本で勉強してきたことはただの言葉上のものであり、実際にセブに足を運び自分の目で見ることで、やっとその現状を理解できるというものである。

実際のスラムは確かに整備が整っておらず、正直不便な場所であると感じた。

このような環境で暮らしている子どもたちに対して、日本で豊かな暮らしをおくる私たちは「可哀想」という表現をしてしまうが、実際、彼らは私たちが思っているよりも幸せに日々を過ごしており、そして私たちよりもずっと賢く、力強く、日々を過ごしていた。

中でも、0-10で幸福度を表すとどのくらいかという私たちの質問に対して「10」と答えた子ども、「十分なお金があったらどんな国や地域に住みたいか」という質問に対して「このままここ(スラム街)にいたい」という子どもの返答に衝撃を受けた。

理由は「生まれてからずっと家族が自分のことをお世話してくれたから」、「家族やお友だちがここにいるから」というものだった。

今あるものや周りに感謝しながら幸せに生きている姿を見て、感激したとともに、私自身が大事なことを教えてもらえたような、貴重な時間だった。

最初セブ島はリゾート地というイメージを抱いていたが、隠れたところにスラムが広がっており、そこには多くの子どもたちが過ごしていることを目の当たりにした。

そこでの子どもたちはみんなフレンドリーでエネルギッシュで好奇心旺盛、且つ自分の家族だけでなくお隣の子どもに対しても思いやりを忘れない。

そして将来の夢をしっかり持っていて、キラキラの笑顔で接してくれる。

交流していく中でスラム街の危険という固定概念が払拭され、徐々に尊敬に変わっていった。

この1週間を通して、普段旅行では味わえない経験をすることができた。

新しい学びや発見ばかりの日々の中で、私がしてあげられることはほんの些細なことで、私が教えてもらうことや与えてもらうことの方が多かった。

セブでの経験や、毎日楽しく過ごした仲間たちとの時間はものすごく濃密で、忘れられない経験となった。

2024年2月

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