グローリアセブ インターンスタッフ体験
ボランティアをしたいと考えている大学生なら、夏休みや春休みに海外に出て支援活動をしてみるのもひとつの選択肢。
大学卒業後、社会人になったら自由な時間を取ることは難しくなります。
最近では大学生のうちに海外でボランティアを体験したいという方が増えていて、グローリアセブのフィリピン支援ボランティア募集にも大学1年から3年生までの方の参加が大半を占めています。
大学生ボランティアの参加者は大学卒業後、国際支援の仕事に就きたい、海外で台風や地震などの被害にあった場所で支援活動をしたい。
JICAで国際協力をしたいという方がたんさん。
巨大台風の被害に見舞われたフィリピンのレイテ島での海外ボランティアにリーダーとして参加し、その後グローリアセブのインターンスタッフになった、大学生のリアルな体験談をご紹介します。
笑顔に囲まれて過ごした日々
文香 九州大学3年
多くの出会いと別れ、葛藤の中で人との繋がりの温かさを感じた2ヶ月間の体験でした。
この2ヶ月間でソーシャルボランティアに参加してくれた日本人は約50人。他のプログラムや1日スタディツアーで関わってくれた人達もいれると70人程。
これだけの大学生や社会人の人々と、出会いと別れを繰り返す体験の中で、インターンとして皆に何を残してあげられるのか。
貴重な参加者の皆の1分1秒をよりよいものにするために、一体何ができるのかを考えながら、毎日を過ごしていました。
正直、最後まで何が正解なのかは分かりませんでした。
ただ、どんなに悩もうといつもそこにあるのは日本人とフィリピン人の屈託のない心からの笑顔でした。
次いつ会えるのかも分からない、もしかしたら二度と会えないかもしれない。
そんな一見不安定に見える繋がりだけど、そこにはしっかりと熱い思いが通っていて、まっすぐに繋がろうとする純粋無垢な絆を見ました。
常日頃から考えていのは「幸せとはなにか?」
そしてフィリピンでの海外活動を通して得た答え、それは「やりたいことの実現のために挑戦できる」です。
やりたいことというのは、「お腹がすいたからご飯が食べたい」「寒いから服が着たい」といった日常的なものから、「将来先生になりたい」「世界一周がしたい」「大金持ちになって贅沢な暮らしがしたい」等の大きな夢や目標まで様々です。
子どもたちの環境
もちろん全てを叶えるのは不可能ですが、先進国日本で生まれ育った私達にとって、そのやりたいことに向かって挑戦と努力はできます。
しかし、スラム街やストリートで生活する多くのフィリピン人にとって、日本人と同じように挑戦できる機会があるとは言い難いです。
フィリピンの子供達だって、キラキラした素敵な夢を持っています。
しかし、生活環境が原因で満足に勉強できなかったり、小さい頃から働いていたりする子供が多いのが現状です。
また、挑戦の仕方を知らない、という見方もできると思います。
一家代々同じような環境での暮らしを続けている彼らにとっては、今の生活が当たり前となっています。
収入を増やすためには何をしたらいいのか、どんな職業があってどんな勉強をすればいいのか、日本人にとっては当たり前でも、フィリピン人の彼らにとってはそれはわからないのです。
そんな狭い世界で生きている彼らの価値観を広げるためにも、このセブ島ボランティアの体験を通して、多くの子供達と日本の大学生や社会人ボランティアが接する機会を作ることは、とても意味があると感じました。
日本人が見失っている幸せの絆せ
そんな彼らだからといって決して不幸せな訳ではなく彼らなりの幸せを持っています。
そしてそれは、物や欲で溢れる日本人が見失っているものです。
宗教的な側面もあると思いますが、フィリピンでは本当に人との繋がりを大事にします。
貧しいながらも、工夫し、助け合って生活する彼らを見ていると、心が温かくなります。
家族・兄弟の域を超えて、地域で子供を育てるという概念が根付いています。
1人暮らしで、近所の人の顔すら知らない日本人が多い中、そのようなコミュニティの繋がりの強さには羨ましささえ感じました。
また、フィリピンでは一歩外に出れば、常にどこかで誰かが歌っています。
踊っています。
そしてたくさんの人が笑っています。
例え贅沢な暮らしはできなくても、たくさんの笑顔と愛情に囲まれてのびのびと育つこの環境こそが、純粋で素直で人懐っこく、キラキラした目の輝きを持つ子供達を育成しているのだと感じました。
日本人とフィリピン人の暮らし、どちらが良いのかは比べられません。
比べたところでないものねだりになるだけで、どちらも素敵な部分を持っています。
お互いがお互いの良き部分を学び、認め合い、双方の未来がよりよいものになることを願っています。
訪問先の活動内容と体験
サントニーニョ教会でストリートチルドレンとの青空教室体験
5人の奨学生と様々な活動が体験できて楽しかったです。
彼らの何にでも興味を示し、意欲的に学ぼうとする姿勢に感銘を受けました。
特に、彼らの日本語を覚える速さには驚きました。
子どもにとっての幸せな瞬間や夢についても、アクティビティを通して知れたので良かったです。
山村の集落での食事配給活動、子供達との交流体験
子供達の多さと明るさが印象的でした。
バドミントンやボール、スマートフォン等、グローリアセブや大学生ボランティアの方々から提供されるものに、興味を示し遊ぼうとする姿を見て、娯楽の不足、非日常を提供する意義を感じました。
食事配給に関しては、菓子パンやジュースではなく、もっと栄養のあるものを提供できないのかと思いました。
スラム街の視察、家庭環境調査、家庭訪問体験
実際にごみが溜まったどぶの上に矢倉を組んで家を建てている現状を見て、衝撃を受けました。
雨季にどのような状態になるのかも見てみたいと思いました。奨学生に選ばれた子の家庭だけではなく、もっと様々な状況を抱える家庭から、どのような生活をしているのか話を聞いてみたかったです。
ゴミ山の視察、食事配給活動、子供達との交流体験
今まで写真を通して見ていた景色が、実際に目の前に広がっていることを、始めは受け入れられませんでした。
しかし、何度も行く度に見慣れたいつもの景色へと自分の中で変わっていきました。
現地に住む人々にとっても、この現状が当たり前となってしまい、問題意識を抱えていない人も多いのだろうと感じました。
そして、子供達の元気の良さと人懐っこさには、とにかく驚きました。
どこに何が落ちているのかも分からないような状態で、裸足で走り周ったり、ゴミ山に登ったりする姿を見て、生きる力強さと危険性が一度に頭をよぎりました。
危ないから止めるべきなのかどうか分からず葛藤する中で、彼らの安全を願って見守ることしかできませんでした。
山村での畑仕事のお手伝い、ものづくり体験
食事配給の体験では、子供達が食べ物を受け取った際のとびきりの笑顔や、直に「ありがとう」の言葉を聞けたのが非常に嬉しかったです。
畑仕事やものづくりは、母親達の日々の仕事の大変さ、お金を稼ぐ難しさを実感できました。
夢と目標に向かって生きる
夢や目標を持つことの大切さは、小さい頃から何度も言われてきました。
大学生のときから色々と挑戦する機会を頂いて海外に飛び出す中で、自分の夢(Vision)を持つことができました。
そこで今足りないのがMission。そして、Missionを具体化する力だなぁと感じました。
Visionをクリアするためのステップ、それがMission。
Visionに向かう強い意志も大事だけど、今の状況を冷静に分析し、的確なMissionを導くことで、何倍もVisionに近づけるのだと思います。
ただし、決してVisionまでの最短ルートを探すのではなく、今必要なものを見極め、不足を補うことで、焦らず1歩ずつVisionへと近づける。
そんな1歩の小さな積み重ねが、最後に大きなパワーとなって、夢を後押ししてくれるのだと感じました。
やりたかった国際協力活動
私にとってのボランティアの位置づけ。学生団体として活動していた頃から何度も考えてきて、同じ大学生や様々な人と議論してきました。
今まで続けてきた自身の活動を、“ボランティア”だと思ったことはありません。
むしろ、この言葉を聞くと「何かを与える、助けてあげる」というイメージが先行してしまい、あまり好きではありません。
やりたいことをやる。
最も熱量を感じることができたのが現在の国際協力活動だったので、ずっと続けています。
理由はただそれだけ、
楽しさを最も見出すことができるこの活動が大好きです。
そして、やりたいことに全力で取り組むことが、誰かの笑顔に繋がるのであれば、それはすごく幸せですし、これを実現できている今の私は、すごく恵まれているなぁと感じます。
学生ボランティア同士の会話から学んだもの
活動を続けていくためには、やる気や楽しさ(Passion)だけではいけないと改めて学びました。
Taskとして作業化してしまっては意味がないですが、資金を調達し、成果を出さなければ継続はできません。
やりたいことを実現するためには、ある程度のTaskを受け入れ、こなしていかないと、未来へ繋がらないのだと感じました。
Passionを持ちながらTaskをこなせれば理想ですが、PassionとTaskのバランスを取りながら、どこかで折り合いをつけて、より大きな目標を実現するために尽力することも必要であると、Passion溢れる理想だけ掲げていては、なかなか前に進めないと学びました。
以上2点は活動先でお世話になった人々との会話や、同じ大学生ボランティア参加者との会話の中からの学びです。
夢や目標をしっかりと見据えた、多くの大学生、社会人と話をする機会を頂けたからこそ、このようにそれを実現するためのいくつかの道標を見つけられました。
ボランティア仲間との語り合いが大きな財産
2ヶ月間のボランティア、インターン体験を通して多方面から大変多くを学べました。
このような機会を与えてくださったグローリアセブには本当に感謝しています。
また、2人のフィリピン人スタッフや現地で活動をサポートして下さっていた多くのフィリピン人にも非常に感謝しています。
そして、日本から訪れてくれた多くの大学生ボランティア参加者の皆さん。
彼らには本当にたくさん支えてもらいました。
何事にも一生懸命で、芯の強い同年代の大学生と夢や目標を語り合えたことは大きな財産となりました。
こんな私の存在を認めてくれる大事な仲間にも出会えました。
日本で再会した時に、私も彼らに負けないくらい成長していられるように頑張ろうというのが、今のモチベーションの1つです。
フィリピンの人々、ボランティアで参加した大学生や社会人の方々、全ての人へ感謝致します。
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