フィリピン セブ ソーシャルボランティア体験談
千春 早稲田大学 2年
私がグローリアセブのソーシャルボランティアに参加しようと思ったきっかけは、あるドキュメンタリーを見たことにあります。
それは、「神の子たち」といい、フィリピン、セブ島にあるゴミ山を舞台としており、主役はそこに住む子供たちでした。
「セブ島」というとグアムなどと並ぶくらい大学生がよく行くリゾートアイランドでした。青い空と海、キレイな砂浜、リゾートホテル…。
しかし、「神の子たち」に出てくる子供たちの現実は、そんなイメージとはかけ離れたものであって衝撃を受けました。
この子たちは何を思い生きているのだろうか。ゴミ山とは実際にどのような場所で、どうしてそこに住んでいるのだろうか。そのような思いから、このボランティアに参加しました。
良い意味で一番期待を裏切られたことは、スラムに住んでいる人々の明るさだったり、子供たちに笑顔が溢れていたり、何より自分たちは幸せだと言っていたことです。
以前、ロサンゼルスに行った時に、スラムに迷い込みそうになったことがありました。
そこにいた人々はほとんどが暗い顔をしていて、あるおばあさんには「Chinese!」と怖い顔で睨まれたりしました。薬物もかなり出回っているそうです。
そのようなイメージを「スラム街」という言葉に対して持っていたので、このソーシャルボランティアで「スラム」を訪れることに不安を抱いていました。
一日目、初めて訪れた山の「スラム」。
多くの笑顔で積極的に話しかけてくれる子供たち。睨むどころか、「Hi!」と声をかけてくれる住民…。
私の持っていた「スラム」に住んでいる人へのイメージとかけ離れたものでした。
ただ、私がスラムに住む子ども、大人たちと関わったのは、ほんの一瞬のことです。初めて会った人に本心を話してくれる人は中々いないと思います。
スラムの生活環境、スラムの人々の仕事、そのような直接見聞きした現状をふまえて、「幸せだよ」の言葉の裏側にある何かを考えていかなければいけないと感じました。
今回のボランティアの中で、一回だけとても困ったことがありました。
それは、フィリピンの子供たちと遊ぶのにもだいぶ慣れつつあった、ゴミ山に行った時のことです。
他の子供たちは、入れかわり私の元へと来るのですが、その子だけはずっと私の隣にいます。
私が他の子供も入れて一緒に遊ぼうよと言っても、他の子を拒否するようになりました。
フィリピンの子供たちは喧嘩はするけど、仲は良くてそのように頑なに拒否をすることは無いと思っていたので、どうすればいいか本当に分かりませんでした…。
結局ずっと二人で遊んでいました。
最後に今回はこのような貴重な体験を用意して頂き本当にありがとうございました。
あまり関係はないですが、苦手だったパサパサのお米も少し食べられるようになりました。(笑)
またフィリピンに行きたいと思っています。
2017年3月9日~15日
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