フィリピン セブ ソーシャルボランティア体験談
あきの 獨協大学
セブのボランティア最終日。
この一週間を振り返ってまず第一に思い浮かぶのは子どもたちの笑顔です。
ボランティア期間中、私たちは多くの子どもたちとふれあいました。
彼らの生活環境は日本に住む私たちからしたら考えられないような状態です。
経済的な理由で満足に教育を受けることができず、家の手伝いをする子や仕事をする子たちもいます。
スラムの街やゴミ山の視察に行った時は、常に今までに見たこともないような大量のハエが飛び交っているような衛生状況でした。
そんな想像を絶するような環境の中でも、なぜか子どもたちは心の底から楽しそうな笑顔で幸せそうでした。
ボランティア二日目、スラムの家庭を訪問しインタビューさせていただく機会がありました。
そこで私は
「日本では今、お金を稼ごうと頑張っている仕事で精神的に追い詰められ、自殺をしてしまう人が沢山います。
きっと私が彼らに『今幸せですか?』と聞いても彼らは『いいえ』と答えると思います。
あなたは今この生活(経済的に厳しい)で幸せですか?」と質問しました。
すると彼女は何の迷いもなく「super super happy!!」と笑顔で即答しました。
私は気付かされました。
幸せはお金じゃないと強く思った瞬間でした。
その後何軒か回りましたが、どの家族に聞いても、「家族といる時が心から幸せ」とみんな口を揃えて言っていました。
今までスラムに対して「かわいそう」、「暗そう」というようなイメージしか持っていなかった自分がとても恥ずかしくなりました。
スラムにだって“家族”というこの世で一番幸せが実感できるあたたかいものが存在し、そこには沢山の子どもたちの笑顔があるのです。
むしろ、ものに恵まれすぎて身近な幸せが見えなくなっている私たちよりも、身の回りに存在するもの・自分が置かれた環境全てに感謝している彼らの方がそのありがたみを何十倍にも感じている気がしました。
今19歳の私にできることは本当にごくわずかだと思います。
私ひとりが今動き始めたところで地球規模の問題を解決できるわけではないし、スラムの子どもたちみんなを救える経済力を持っているわけでもありません。
ただ、私にできることは「知って、発信すること」です。
ひとりでも多くの人がこの現状を知り、子どもたちの笑顔を守りたいと思ってくれる人が増えることを願いたいです。
心からこのソーシャルボランティアに参加できて良かったと思っています。
2018年8月23日~29日