海外ボランティア

海外ボランティアの費用はこんなに幅広い

海外ボランティアに必要な費用には、参加費、渡航費、そして現地での生活費などがあります。
今回は受け入れ先や仲介機関に支払う参加費の内訳と、格安に参加するためのヒントを説明します。
 

はじめに大雑把ですが2~4週間程度の短期海外ボランティアの参加費は

欧米に行く場合 20~25万円
アジアに行く場合 5~10万円

いづれも渡航費は含まれていません。

訪問先によって3倍から4倍費用が違います。

アメリカ、カナダ、イギリスなど欧米に行く方は語学留学を兼ねてボランティアに参加する方がほとんど。
そのため、この費用に加えて語学研修費も加算されます。

海外ボランティアの参加費は仲介機関によって複雑

仲介機関や受け入れ先によって、費用の表示方法と内容が異なります。

・年会費(登録費)、ボランティア申込費、現地での寄付や経費を項目毎に料金を明示している仲介機関。
・参加費として一括で費用を表示している団体。
・航空券を含めてボランティアツアーとして費用を設定している会社。

おもにこの3つ。
費用の内容はボランティアの受け入れ先や仲介機関によって決まります。

売り上げが数千万円にも上る大規模NPO、NGO団体の場合、ボランティア参加費と現地の受け入れ先団体に支払われる費用が分かれていたり、ボランティアに参加するために別途会費の支払いを求められる場合も。
費用の内訳はわかりますが、いろんな費用項目があるたに結局合計でいくら掛るのかわかりにくいのが欠点です。

ボランティア参加費を一括でいくら、と明示している仲介機関。
一見わかりやすいのですが、食事代や現地での交通費など、参加費に含まれていない費用があるので結局総額でいくらになるのかは不明。

費用がわかりやすいのは旅行会社や、旅行業の免許を持っているボランティア斡旋企業が募集する海外ボランティアツアー。
費用には航空券からホテル代、食事代、現地交通費すべて含まれています。
別途かかるのはお土産代やオプショナルツアー参加など個人的な費用だけ。

但し欠点は費用が割高になります。

海外ボランティア

海外ボランティア参加費の内訳とチェックポイントはココ

参加費に含まれているかどうか、そしてチェックすべきポイントを項目ごとに説明していきます。

宿泊費

参加費に宿泊費が含まれていないプログラムはほぼありません。
但し、ルームシェアハウス、ホームスティと言った安価な施設からホテルまで幅広い。

食費

旅行会社のボランティアツアーや比較的高額なプログラムは一日二食または三食提供されます。

逆に言うと、食事代が含まれていないプログラムの方が割安。
現地での食事代は東南アジアの場合、日本の1/3程度です。

活動中の往復交通費

宿泊施設からボランティア活動先まではどのように行くのか。
受け入れ先がバスやレンタカーを用意してくれるプログラムもあれば、自分でタクシーを利用して向かう場合も。

現地での移動交通費は意外とかかりますので、毎日の送迎が含まれているかどうかもチェック。

空港送迎費

現地の空港から宿泊先までの送迎です。
ほとんどのプログラムはガイドがバンやタクシーで送迎するサービスが含まれていますが、一部には現地の宿泊先集合と言ったプログラムも。

移動に不安がなく、費用もその分安いのであれば現地宿泊先集合でも良いのですが、慣れていない人は送迎付きを選ぶべき。

サポート費

ボランティア活動中のスタッフの同行、病気やトラブル時の対応がサポート費です。
でも、サポートの内容は受け入れ先によって幅がある。

a.日本のエージェントにいちいち連絡して指示を仰ぐ
b.現地のスタッフが対応する
c.同行している日本人スタッフが対応する

ボランティアエージェントや仲介機関の場合は主にa
旅行会社のボランティアツアーはb
現地に日本人スタッフが常駐しているボランティア団体の場合はc

活動費または寄付金

海外ボランティアの参加費には現地への寄付金や支援活動に掛る費用が含まれています。
貧困の人たちに配給する食事、イベント費用、古着や物資の支援費用。

これらの費用の名称は仲介機関によって異なりますが、一般的には現地での活動費。
ボランティア参加費の一部は現地の人たちのために使われています。

年会費

募集会社によっては会員になることが必須条件の場合も。
会員になると割引特典が受けられたり、ボランティア情報が送られてきます。

登録費

現地に行ってから受け入れ先団体に支払う費用です。活動費や寄付、運営費に充てられます。
ドルやユーロで支払います。

運営費

平たく言えば仲介機関やエージェントの取り分です。

NPOやNGOも自分たちの団体への収入がなれけば存続できません。
人件費、広告宣伝費、研修会や説明会などの運営費、通信費など。
そして利益。
一般企業と同じです。

実はこの運営費の額がボランティア参加費に大きく影響しています。

仲介機関別の比較

いくつかの仲介機関またはボランティア団体の参加費を一覧にしてみます。

条件は東南アジアで一週間のボランティアプログラム。
渡航費と現地での個人的なお買い物、観光費を除く。

大手NGO団体 約64,000円
大手旅行会社 144,000円(航空券代含む)
ボランティア仲介業者 72,000円
現地ボランティア団体 59,000円

参加費に含まれるものは多少異なりますので一概に高い安いの比較はできませんが、概ね現地でボランティア活動をしている団体やNGOの参加費が安く、仲介機関は高いと言うことがわかります。

渡航にかかる費用

旅行会社主催のボランティアツアー以外は、航空券など自分で手配する必要があります。
ここでは渡航にかかる費用をご案内します。

航空券

行先と渡航時期によって費用に差があります。
ボランティア先として考えられるいくつかの都市を例に、成田からの往復航空券代を記載します。

東南アジア
フィリピン(マニラ/セブ)28,000円~
カンボジア(プノンペン)50,000円~
タイ(バンコク)27,000円~
ベトナム(ホーチミン)35,000円~
インドネシア(バリ)50,000円~

アフリカ
ケニア(ナイロビ) 150,000円~
タンザニア(ザンジバル) 200,000円~

欧米
カナダ(トロント) 120,000円~
アメリカ(ロサンゼルス) 85,000円~

※航空券代は時期によって大きく異なります。渡航先別の比較としてご覧ください。

ビザ

事前にビザの取得が必要な国と、入国後2週間~3か月間の滞在の場合は不要の国があります。(フィリピン、ベトナムなど)

詳しくはビザ要否一覧をご覧ください。

海外保険

加入は任意ですが、いざという時のために必ず加入してください。
短期滞在の場合は数千円で加入できます。

加入方法や保険のカバー範囲は海外ボランティアと留学なら知っておきたい海外保険の使い方に載せておきました。

予防接種

予防接種が必要な国、地域があります。

詳しくは海外渡航のためのワクチンをご覧ください。

A型/B型肝炎ワクチン 7,000円~8,000円
狂犬病ワクチン 約15,000円
風疹ワクチン 約6,000円

格安な費用で海外ボランティアに参加できる方法

国からの助成金や就労しながらボランティアができるプログラムを3つご紹介します。

奨学金で海外に行けるトビタテ!留学

2014年にスタートした通称トビタテ。
家庭の収入や渡航目的など厳しい選考基準はありますが、これに通れば国から給付型の奨学金をもらえます。
給付金の金額は条件や留学期間によりますが6万円~数十万円まで。

給付人数は千人前後と限られているため狭き門かもしれませんが、応募する価値はあります。
審査に通ればほぼ無料で海外ボランティアや留学に参加可能。

トビタテ! 留学JAPAN

長期滞在ならワーキングホリデー

18歳~30歳の方で海外に長期滞在したいならワーキングホリデーもお薦め。
観光ビザでは就労が認められませんが、ワーホリなら働きながら語学研修やボランティアができる。
しかも1~2年の滞在が可能。

一般社団法人日本ワーキング・ホリデー協会

NGOのインターンシップ

海外で活動しているNGOなどのボランティア団体では定期的にインターン生を募集しています。
渡航費用は自分持ちですが、宿泊費や活動費はすべて無料。

トビタテやワーホリのような厳格な採用条件はなく、面接と書類選考で。
特に春休みや夏休み期間は募集人数が増えるので問い合わせしてみる価値はあります。

まとめ

海外ボランティアの費用の相場と項目の意味についてご説明しました。
参加費のことだけに目が行きがちですが、その内訳やプログラムの内容には差があります。

募集内容を良く見て、疑問に思うことはなんでも質問し、後悔しない海外ボランティアを選んでください。

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