ゴミ山がなくなったらスカベンジャーはどこで暮らすのか

突然の立ち退き命令

フィリピンの環境問題を引き起こしているゴミ山の存在。
 

ゴミ山に住む子どもたちは食中毒など健康を害し、ゴミが崩落すれば危険にさらされるため、ゴミ山は順次閉鎖され子どもたちはそのたびに強制移住をさせられています。
 

 

グローリアセブが支援してきたゴミ山も、行政の地域開発事業によって閉鎖され、住民は移住を余儀なくされます。

住人への通達は一か月前でした。
 
 
 

実は一口にゴミ山と言っても、運営はパブリックとプライベートに分かれます。
 

地方自治体が運営しているゴミ山はパブリック。
ビジネスで運営されているのがプライベート。
 
 

ゴミ山もビジネスなのです。
オーナーが土地を買い上げ、トラックで運ばれてくるゴミに対してお金を徴収する。
そこに住むスカベンジャーからも居住費を取る。
 
 

プライベートのゴミ山に住むスカベンジャーは地主と店子の関係ですので、急な立ち退きのリスクは低い。
 
 

一方、自治体が管理しているパブリックはいつ立ち退き命令が下されてもおかしくない状況で暮らしています。

ゴミ山から離れては暮らせない事情

政府が管理しているゴミ山でも、民間のゴミ山でも移住の際には住人に多少の費用が払われます。
 

引っ越し代と呼べる補助金は一家族につき5万円ほど。
 
 

貧困家庭にとっては大きなお金ですが政府から紹介される居住地は有料。

毎月7,000円ほどの賃貸料が掛かるので補助金はすぐになくなってしまいます。

 
 

子どもたちは親に連れられ、新たなゴミ山探しをするか、生まれ故郷に戻りひっそりと暮らすケースも。

実は山間部へ移住すれば賃料は安く一か月1,200円ほどで済みます。
 
 
 

でも山間部ではゴミ拾いをして生きていくことはできません。
子どもたちの親は街中のゴミ集積場に捨てられるゴミを拾い、それを売って生計を立ててきましたので、他の仕事をする知識も術もありません。

 
 

ゴミ山に生きる人はゴミ山でしか生きていけないのです。
 

セブのゴミ山の子ども

立ち退きできないゴミ山の人たち

グローリアセブが子どもたちに食事の提供をしているゴミ山も今日が最後の日でした。
明日には全員立ち退かなければなりません。

 

住民に明日からの行き場所を尋ねると
 

自治体が用意した場所に移住する
お金がないので生まれ故郷に帰る
立ち退かない
 

の3つ。
 

 

このゴミ山は行政の計画でエコパークに生まれ変わります。
ゴミ捨て場がエコパーク。
皮肉な計画です。

 
 

 

立ち退かないと答えたスカベンジャーの理由はふたつ。
 
 

ひとつが政府から補助金をもらっていないから。
 

補助金は住んでいた家を取り壊し、移住先を決めた人に支払われるのですが、先にお金をもらわないと取り壊しも移住先も決められない。
だからお金をもらうまでここに住み続けるという理由。

 
 
 
深刻な問題はもうひとつ。
 

ゴミ山で暮らしてきた人たちはゴミ拾いしか収入を得る道を知りません。
急に山岳地域へと言われても、そこには自分ができる商売がない。
 

食べていけないのです。
 
 
 

明日の生活も定まらないスカベンジャーの子どもは社会の被害者です。
学校に行くこともできません。

 

 

フィリピンからゴミ山をなくす計画。
聞こえは良いですがそこに住むしかなかった家族や子どもはただ途方に暮れるばかり。

 
 
 

グローリアセブが支援してきたゴミ山の子どもの30%は、明日の生活もどうなるのかわからない状況です。
 
 

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