日和 青山学院大学3年
この1週間のボランティアは私にとって、衝撃の連続だった。
ボランティアに来る前、日本で思い描いていたフィリピンのスラムというと食べ物がない、仕事がない、環境が悪いなどマイナスなものばかりで、到底笑顔があふれる場所だとは想像していなかった。
しかし、実際にスラムに訪れて、そこで暮らしている人々を目の当たりにすると、どこにでもある幸せな家族の暮らしがあった。
スラムという場所に住むことで、笑顔が生まれないということはないのだと心から思った。
そして、スラムで暮らしている人の多くが家族を大切にしたり、子どもたち同士でもより小さい子を優先させたりと優しさと思いやりがつまっているのだと感じた。
だからこそ、家庭訪問の質問で幸福度を1-10段階で聞いたときにほとんどの割合で10と即答できたのではないだろうか。
私は、今の生活の不満や足りない部分に目を向けて、幸福度を5や6と考えてしまうが、スラムに暮らしている人は優しさや思いやりの心と現状がどれだけ素敵なのかを理解していて、私はそれを見習わなければならないと思った。
また今回、複数のスラムを訪れて衛生状況について考えさせられた。
スラムに暮らしている人々が幸せだと感じているとわかったからこそ、住む場所を清潔にして家族がみんなで長生きできるようになると良いと考える。
そのために私にできることはスラムに暮らしている人々の日用品を少しでも寄付することなのではないだろうか。
さらに今回のボランティアで私が見たもの、聞いたこと、感じたことを周知して、支援の輪を広げることだと思う。
身の回りの清潔さが環境の清潔さの改善の一歩となり、スラムで暮らしている人々がより長く幸せに暮らすことができることを願っている。
日本で暮らしているだけでは知ることができなかった価値観を得ることができて、私に足りない心の豊かさを改めて考えるきっかけになった。
私はセブのボランティアの経験を活かして、教育格差について考察し、興味を深めていきたい。
2024年2月
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