セブで3本の指に入る貧困街 ロレガ

フィリピン セブには市内に多くのスラムが点在し、貧困層の人たちが不法に暮らしています。
スラムとは居住する権利のない貧困層が集まり許可なく暮らしている一帯を指し、犯罪の温床にもなりやすい場所。

ロレガはセブ市内の最小行政地区の1つの地名です。
7.2平方kmの土地に17のコミュニティと約2万の人々が居住しています。

このロレガ地区全体がセブ市内でも3本の指に入る屈指の貧困街(スラム)の1つですが、元々この地は墓地だった場所で、スコッターと呼ばれる人々が不法に居住し、麻薬や銃の取引も行われていました。

2014年の大火事で一面は焼け野原になってしまったのですが、その後、行政、教会、そしてNGO団体などによる復興事業がはじまり、人々はロレガにまた戻ってきました。

ロレガの住民の生活

ロレガ地区には自分で家を持ち、ごく普通に生活している家庭もありますが、貧しい人々はベニア板などでつくられた小さな小屋に家族全員で暮らしています。
上下水道・電気・ガスのない家がほとんどで、トイレもありません。

住民は両親ともに正規の定職を持っていないために収入が極めて少なく、 一人当たり1日1ドル以下で暮らしている家庭が多くを占めています。

中には一日三食の食事をとることすらままならない人々もいて、そのような家庭では小学生程度の小さな子供が非正規の仕事で働かされている場合もあります。

セブのロレガ

住民の仕事と収入

ロレガの女性の主な仕事は食べ物売りと洗濯請負。
自宅の台所でおかずをつくり家の前や路上で販売します。

鶏のから揚げ、ミートボール、焼きそば、春巻き、またバナナのお菓子など。
どれもひとつ約10円です。

周辺の家庭から汚れた衣服を集め洗濯し、収入を得ている女性も多くいます。

内職仕事で多いのはハンギングライスづくり。
現地語ではブソとも言うごはんで、バーベキューショップで良く見るココナッツの葉で織った入れ物にもち米を入れ炊くセブのおにぎり。

大人だけではなく子どももココナッツの葉を織り、内職として収入を得ています。

男性は港や市場での肉体労働、大工の助手、手に職を持っていれば自動車修理工をしてますがいづれも定職ではなく日雇いで、週に1~2日仕事があれば良い方です。

セブのロレガ

ロレガの問題と牧師の役割

仕事がないから生活が困窮する
子供が犯罪に走る可能性
劣悪な住環境

住民が抱えている問題です。

フィリピンでは牧師が中心となり貧困撲滅に向けた活動をしているケースが多く、ロレガでもデービス牧師が住人と子どもたちの支援活動を行っています。
デービスは将来ある子どもたちが適切な教育を受けられるよう、そして犯罪者にならないよう、文具や制服の提供、食事配給、そして情操教育を養うアクティビティを行っています。

また、父親が定職に就くための職業訓練サポート、母親が収入を得るためのライブリフッドと呼ばれるモノづくり活動など、貧困家庭の家計を支援する活動も。

これらの活動には日本のNPO団体や個人も参加し住環境の整備、食事配給、職業支援をサポートしています。

直近の課題は食事の確保。
将来に向けた課題は子どもの教育と親が収入を得るための職業支援。

グローリアセブはロレガでデービス牧師と協働し、子どもの教育とものづくり活動を支援しています。

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