フィリピンの小学校は4学期制
海外の教育や価値観は日本とは異なり、その国々で重視している教育方針があります。
日本では比較的バラスンの取れた授業を平等に行いますがフィリピンの小学校では語学と道徳を重視しています。
フィリピンの小学校6年生の通知表(通信簿)です。
アルファベットの頭文字だけを並べた授業科目やタガログ語の科目もありますので解説します。
Filipino
フィリピンの国語、フィリピノ語。
フィリピンでは地域によって100以上の異なる言語が使われていますが国民の共通語はフィリピノ語と英語です。
English
フィリピンでは3歳から英語教育がはじまり小学校では毎日英語の授業があります。
また高学年になると全授業が英語で行われます。
Mathematics
算数
Science
科学
ここまでは科目は英語でしたが、ここからはタガログ語やアルファベットの頭文字を並べた科目です。
Araling Panlipunan
フィリピン史。
小学校では歴史の授業時間は少なく世界史単独の教育はありませんので、フィリピン人は歴史が苦手な人が多いです。
ESP
Good Manners and right conduct
行儀と品行。
小学校での日頃の態度や授業姿勢です。
MAPEH
Music,Arts,P,E,Technology,Healthを総称する科目。
PEとは体育のこと。
音楽、美術、体育、技術、健康の5つの科目はあまり重要視されていません。
Computer
フィリピンの小学校にはコンピュータルームが1~3室あり生徒が授業で利用します。
しかしひとつの小学校の生徒数は数千人規模でコンピュータが不足し利用時間も限られてしまいます。
EPP
HOME economics
家庭の経済状況。
小学校の成績表の評価科目になんと家庭の経済状況があります。
AVERAGE
フィリピンの小学校は4学期制で、学期毎に各科目の平均点を記載していく場合もあれば、この通知表のように記載されない場合も。
担任の先生次第。
クラスの平均は80点ぐらい、トップの生徒で95点ほど。75点未満が赤点です。
75点とは厳しい、と感じる日本人も多いと思いますが、成績表の点数はイコールテストの点数ではなく先生の主観によって採点されるケースが多いんです。
科目を見ればわかるように行儀と品行とか家庭の経済状況など、客観的な判断を下すのが難しい科目が多いため採点は担任の先生の裁量に任されます。
語学と道徳の授業が多いフィリピンの小学校
文科省が定める小学校の授業時間は1年生で年間850時間、
6年生が980時間。
国語と算数の授業時間が多く、一番少ないのは道徳。
フィリピンの小学校の年間授業時間は日本の小学校とほとんど変わりませんが、英語の授業が多く、道徳の授業も日本より多く行われるために科目ごとの内訳は異なります。
音楽、美術、体育の授業がひとくくりにされたり、歴史の授業が少ないのもその表れ。
優劣をつけるフィリピンの教育
各学期末に成績表が配布されると、同時に教室にクラスの上位10数名の名前と点数が張り出されます。
頑張った生徒は称えるのがフィリピンの教育スタイル。
フィリピンの大学では生徒の写真付きで屋外に掲示される場合もあります。
日本では運動会での成績の順位もつけない学校があるそうですが、コンテスト好きのフィリピンでは学校の成績はもちろん、踊りや歌、ゲームなどなんでも順位をつける習慣があります。
ボランティアでフィリピンの教育を知る
海外の文化や国民性を知りたければその国の教育方針や教育スタイルを調べてみると良いでしょう。
観光で訪れてフラっと小学校を訪問しても先生や生徒から話を聞くことは難しいですが、その国の教育を知りたければ海外の教育機関のボランティアに参加することも一つの方法です。
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