フィリピン セブ ソーシャルボランティア体験談

たくみ 小学校教諭
 
今回、グローリアセブのボランティアには3回目の参加でした。
 
参加した理由は2つ。
 
1つは、子どもたちの笑顔に出会いたかったこと。
もう1つは、自分の中でまだ見つからない答えを見つけるために。
 
 
子どもたちの笑顔はやっぱり素敵だった。
まさに“今”を楽しみ“今”を全力で生きている感じ。
 
いつも1週間のボランティアを終えて日本に戻ると、“当たり前”の毎日が待っている。
食べ物があって、家族がいて、友だちがいて。多くの人が何不自由なく生活できる日本という国。
 
 
僕は、小学校教諭をしているが、子どもたちに夢を聞くと、「特にない」という答えも多い。もし、夢を語ったとしても、それが現実味を帯びていないと感じれば、周りの大人たちは素直に喜び応援できるだろうか。
 
そして、僕たちが過ごす毎日は、本当に“当たり前”なのか。
 
 
 
ボランティアでは、スラムやゴミ山にも足を運んだ。
特にゴミ山は3回目でも衝撃は大きかった。
 
日本から見れば劣悪な環境。
そこだけに目を向けると明るい未来は想像がつかないかもしれない。
 
 
でも、子どもたちは目を輝かせながら夢を語る。
 
「教師」「エンジニア」「医者」「歌手」。
 
彼らは環境に左右されず、必死に生きている。
 
 
 
最終日に小学校に行ったとき、先生たちに「日本の子どもたちは、夢がないという子も多い」という話をした。
 
返ってきた言葉は、自分にとって意外で、心に突き刺さるものだった。
 
「日本では夢について教えないの?」。
セブでは、子どもたちに「夢について」の話もするという事だった。
きっと教師は、「子どもたちに夢を与える」仕事なんだ。そう、強く感じた。
 
 
セブの子どもたちやその親からは「教育は大切だ」という考えもたくさん聞けた。
そんな夢ある仕事ができている自分にもっと誇りをもとう。
 
 
じゃあ、今の自分は教育者として何ができるだろう。
正直、明確な答えは見つかっていない。
でもボランティアに3度参加させてもらい、毎回違うメンバーと交流を深め、ボランティア先では新たな関わり方や質問をしてみる。
 
自分の中で小さな変化は確実に積み重なっていると思う。
 
変化を求めるなら、積極的に行動を起こすべきだ。
それは、自分に対しても他の人に対しても同じだと思う。
 
 
貧困をなくすことは簡単ではないけれど、僕らにできることも必ずある。
もし、このボランティアに参加を迷っている人がいるなら、ぜひ自分の肌で多くのことを感じてほしい。
 
僕自身、これで満足はいかない。
知らない世界をもっと知り、学び続けたい。
 
そして、また、セブの子どもたちと会える日を楽しみにしています。

 
 
2019年8月
 
 

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