フィリピン セブ ソーシャルボランティア体験談
ちえ 釧路公立大学 1年
私はグローリアセブのボランティアに参加して大きく変化したことがあります。
それは、貧困に対する考え方です。
貧困と聞くと、「かわいそう」「食べる物がない」などのネガティブなイメージが頭に浮かぶと思います。
しかし、このボランティアを通して私の考えは180度変わりました。
とても印象的だったのが、スラム街に暮らす人々を訪問したことです。
食事配給をした際に、多くの人々、特に子どもたちが自分ではなく、自分より小さい子たちに優先してご飯を配っていました。
空腹な状況は同じなのにもかかわらず、相手を思いやる気持ちが先にあり、自分を後回しにしているところに心を打たれました。
スラム街の人たちはとても笑顔で、異国から来た私を家族のように温かく、親切に接してくれました。
グローリアセブから奨学金を受けている生徒に家庭訪問をしました。
その際に、彼は勉強が好きだと話しており、好きな理由を尋ねると「良い将来にしたい、家族にお家を建ててあげたい」と目を輝かせながら、少し照れくさそうに話していたことも印象的でした。
自分よりも幼い子が、こんなにも家族のことを考えていて将来をしっかりと描いていることに衝撃を受けました。
貧困だからこそ、より一層お互いに助け合う精神や利他的な考え方が多く存在し、私たちにとって当たり前の生活が十分な幸せでどれほど恵まれているのか気づかされました。
私はセブでのボランティアでの活動を通して、国際協力を重点的に学びを深めたいと思いました。
ボランティアに参加する前は、「自分だけでは何も変えられない」と思っていましたが、解決策を導き出すことに注目するのではなく、自分ができることを精一杯取り組むことが大切だと気づきました。
そして、解決策としてまずは、「みんなが現状を知ること」「どうすればいいか考えること」を広げていくことが重要だと思います。
幸いにも、現代の日本の生活では、SNSなどで個人から情報を発信することができますし、同じような考えをもって取り組んでいる人たちと手をとりあって自分にできることはないか考えていこうと思います
2022年9月
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