優布 青山学院大学3年

自分の将来を再考するきっかけになったスラムの衝撃

スモーキーマウンテン、ゴミ山で暮らす人々の存在を知ったのは中学の時両親がくれた1冊の本でした。

ただその当時は遠い国で起こっていることで、自分とは無縁の話だと思っていました。

しかし高校2年生の春、カンボジアの貧しい村の小学校へボランティアに行き、こういった途上国の貧困や教育機会の問題がとても深刻であることに気づき、途上国の子供たちが抱く夢を、夢のままで終わらせないための活動することが私の将来の夢に変わりました。

フィリピンに来る前からある程度の覚悟はしていたものの、人生で初めて訪れたスラムは想像以上のもので、大きな衝撃を受けました。

地面に落ちている大量のゴミ、ガラスの破片、無理矢理作ったような生活の場。

悪臭も漂い、決して清潔とはいえない劣悪な環境がそこには存在していました。

しかしそんな環境にも関わらず、そこに生活する人々、子どもたちはパワフルでキラキラした目をしていて、私たち日本人よりお金もモノも少ないはずなのに、その姿はとても幸せそうに見えました。

母親や子供たちへのインタビューを通じて、彼らの幸せのあり方が私たちと少し違うことに気がつきました。

家族と一緒に過ごす時間だったり、歌を歌ったり、友達と遊んだり、そんな当たり前の日常に幸せを見つけ、毎日を楽しんで過ごしている彼らを見ていると、幸せとは何かを考えさせられる日々でした。

また、子供たち誰もが明確な将来の夢を抱いていたことがとても印象的でした。

私自身、彼らの年齢くらいのころは将来なりたいものもやりたいことも、何も決まってなかったと思います。

これは多くの日本人の子供も同様でしょう。

しかし、教師や研究者など様々な夢を語る子供たちを見ていると羨ましいと思う反面、その夢を叶える道が険しいことになんとも言えない憤りを感じました。

たまたま貧困な地域に生まれ、家庭や環境など様々な理由で夢を諦めていく子供たちがここセブだけではなく、世界各地にいることを私たちは忘れてはいけないと強く思います。  

グローリアセブのボランティアを通じて、想像以上の現実を目の当たりにして日々様々なことを考えさせられました。

加えて今回の経験は私自身の将来を再考するきっかけにもなりました。

貧困家庭の子供たち、教育機会の喪失、劣悪な居住環境、終わらない貧困の連鎖。

このような数多くの問題に私は将来どう携わっていけるのか。

どのような角度から、どんなアプローチが出来るのか。

まだ明確な答えが出た訳ではないけれど、今回セブでスラムを訪れた経験、子供たちと触れ合った経験は今後の人生において大きな意味を持つと信じています。

ここで感じた衝撃や想いを絶対に忘れないように、大切に心に留めて、毎日を幸せに精一杯生きていきたいです。

ボランティア参加者 募集中!
子どもたちと交流する「春休み・夏休みソーシャルボランティア」を見てみる