萌百花 東京外国語大学 3年
ずっと海外ボランティアに興味があり、パンデミックが落ち着いたこのタイミングでグローリアセブのボランティアプログラムに参加を決めました。
プログラム参加前は、「スラム」は自分の生活とはかけ離れたもので、どこか現実味のない感覚でした。
しかしこの1週間を通して貧困の現状を知り、スラムが現実に存在しておりそこに住むのは自分と何も
変わらない人間だということを改めて認識することができました。
また同時に、自分が抱いていた貧困と現実とのギャップを感じることができました。
1週間、見渡す限りのゴミ山であったり、川の上にある不安定な家だったり、こんなところに人が住めるのかというところで多くの人達が生活しているのを目の当たりにしました。
今にも壊れそうな家で過ごさざるを得ない家庭がいくつもあることを知りました。
テレビなどでそのような状況の人がいることは知っていたのですが、実際訪れると想像以上に深刻で、そこに自分が抱いていたイメージとの大きなギャップを感じました。
この感覚は実際に訪れたからこそ掴めたものだと感じています。
一方で、人々の生活に対して、また別のギャップを感じました。
それは人々の明るさ、生命力、生活の幸福さが想像以上だったことです。
今回のプログラムでは主に子どもたちと触れ合ったのですが、どの子もとても明るく楽しげで幸せそうな表情をしていました。
明るいだけではなく、ご飯配給を小さい子に先に渡したり、家族に持ち帰ったり、彼らの心の豊かさを感じました。
厳しい環境でも今を楽しもうと明るく過ごす子どもたちからは多くのことを学ぶことができました。
今回訪れたスラムはきっとセブ島のほんの一部で、フィリピン、世界規模で考えると同じような状況で暮らしている人々は果てしなくいるのだと思います。
そう考えると、世界中の人が明日の生活の心配をせずに暮らすということがどれほど難しいことなのか、この1週間を通してよく知ることができました。
大学卒業を控え自分の将来を考える今、このような体験ができて本当に良かったです。
運良く何不自由ない生活が送れる日本に生まれた自分が、少しでも彼らのような人を減らせるように何ができるか、この経験を活かして考えていきたいと思います。
2023年9月
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