ストリートチルドレンは怖いから無視

発展途上国には必ず路上で暮らすストリートチルドレンがいます。
東南アジアの貧困国フィリピンにも市街地や観光地で物乞いやお金をせびる子の姿を多く見かけます。

旅行会社や留学エージェントからは、危険だからストリートチルドレンに近づくなと。

マニラと違いリゾートのイメージが強いセブ島。
セブに来る日本人ははじめてストリートチルドレンの姿を見たとき驚きます。

タクシーで信号待ちをしていると、車の窓を叩きお金を要求してくる子ども。
裸足で路上に寝転がり、人が近づいてくるとお金や食べ物をせがむ子。
そんなとき、ほとんどの日本人の行動は無視。

驚き
可哀想
怖い

3つの感情が混ざり合い、何をしていいかわからず見て見ぬふりでその場を立ち去る。

その行動は間違っていません。

ストリートチルドレンはお金に困っていない

日本では見たこともない貧困の光景に心を痛め、少額のお金を渡す人もいます。

例え50円程度のお金でも10人から貰えば500円。
フィリピンで1日500円稼げば十分な食事がとれます。

物乞いや物売りをしているストリートチルドレンは一文無しではありません。

こうしていればお金をくれる人がいるから。

最低限のごはんを食べるだけのお金は持っている。
中にはコンビニでお菓子やアイスを買う子も。

得たお金をすべて食べ物に費やし、着るものや住まいに使わないため、みすぼらしい恰好をしているだけ。

栄養失調の子は多いですが、食事が摂れなくて餓死してしまうようなストリートチルドレンはフィリピンにはいません。

お金をあげる悪害

物乞いに味をしめた子どもは毎日物乞いに明け暮れます。
それで十分食べていけるから。

毎日路上で物乞いをし、10人に1人でもお金を恵んでくれたら生きていけます。
その結果、大人になっても仕事をせず、他人に頼る生き方しかできなくなる。
頼る人がいなくなれば、やがてスリや窃盗などの犯罪者に。
女の子なら売春。

街を歩いていてストリートチルドレン出くわしたとき、可哀想と思ってお金を恵む。
そうすると周りの子供たちがたくさん寄ってきて、あなたに手を出してくるでしょう。

私にもお金ちょうだいと。
その数は数十人。

拒否すれば、なぜあの子にはお金をあげて私にはくれないのと思われます。

お金をあげることで自分の心が傷つき、彼らの将来にも悪影響を及ぼすのです。

ストリートチルドレンの本当の気持ち

セブの貧困の子どもたちを支援しているボランティア団体 グローリアセブは、ストリートチルドレンに教育と食事を提供する活動を行っています。

支援している子どもたちに、いくらお金があったら十分かと聞くと
生活に必要な金額があれば十分、と答えます。

彼らは毎日路上で物売りをし生活費を稼いでいます。
そんな子どもでも食べていける分以上のお金は求めていません。

それよりも彼らが求めているのは教育。

物売りや物乞いをしていれば今日食べていくだけのお金は稼げる。
でも、学校に通えないので将来が不安。

このまま一生、この生活をしていくのか。

自分が大人になったらもっと稼いで家族を楽にさせてあげたい。
だから学校で学びたい。

これがストリートチルドレンの本心。
子どもにお金を渡す行為は彼らの将来に何の為にもなりません。

あなたにできる支援は

貧困の子どもたちに少しでも役立つことをしたい。
自分に何ができるのか。

子どもたちの実情を知り、彼らの将来のためになる支援を行う。
これらはあなた個人でできる支援ではありません。

ストリートチルドレンを支援しているボランティア団体とコンタクトを取って話を聞く。
そして自分にできそうな活動に参加してみること。

途上国の貧困撲滅に貢献するには一過性のお金を渡す行為ではありません。

テレビやネットの情報を信じず、支援をしている専門家の話を聞き。貧困の現実を自分の目で確かめ、自分に何ができるかを考えてみる。

ストリートチルドレンに必要なのは、今日のお金より将来の希望なのです。

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