あかり 東京農業大学 4年

子供の頃、タイの路上で物乞いする自分と歳の変わらないこどもを見てから貧困というものを意識するようになりました。

大学の座学では世界の食糧問題や食文化について学び、テレビや雑誌などを通して世界の僻地に住む人々の生活を垣間見ているうちに「見ているだけじゃなくて近くに行きたい」という思いが大きくなり、大学4年生という節目で参加を決めました。

墓地スラム、山村スラム、川の上のスラム、牧師さんのいるエリアの貧困地区、ゴミ山、ガラスを集めて生計を立てているエリアをまわってみて、ある程度の想像はしていたものの実際にその場に立つと、無数のハエや病気の野犬、ニワトリ、ゴミ、汚水、糞など想像を超える過酷な環境が広がっていました。

しかしそこで生活する人々は、そうした事を1ミリも感じさせない笑顔とウェルカムな優しい心を持っていました。

その姿とパワーは、お金やステータスではなく一人の人間として尊敬できると感じました。

冷静に彼らの生活を振り返った時に、彼らが貧困から抜け出すためには様々な問題が絡み合っていると感じました。

その中でも私は、避妊に関する宗教観の違いに驚きました。

フィリピンは85%以上がカトリックを信仰しており避妊・中絶に否定的という事を知って、女性のライフプランの設計が難しいと思いました。

学校に通う意欲やお金があったとしても途中で子供を産むことになったらどうするのだろうか、育児しながら勉強や仕事ができるのだろうか、お金の問題で夢を諦めるだけでなくもっと根本的な違いが日本との間にあることを実感しました。

反対に、共通点も見つかりました。

それは、食・スポーツ・恋バナです。グリーンマンゴーを食べて酸っぱいと感じる、屋台のお粥がおいしい、バスケットボールという同じスポーツを知っている、アクティビティを通して協力して戦う、一緒に汗を流す、恋をする、イケメンが好き、付き合ったりデートしたりするなど味覚や運動、恋愛という共通点をかえして言葉の壁があっても意思疎通できたことが嬉しかったです。

最後に、私がセブ島の子供たちから学んだことは、目の前のものや人を大切にしていることです。

セブ島に生まれ、健康に生きるための又は夢を叶えるための環境は十分ではない。

しかし、家族や近所の仲間を大切にし、毎日学校に通い、ご飯を家族で食べる、ダンスや歌を歌って日々を楽しく生きる。

些細なことのようだけれど、それ以上に幸せなことはないと子供たちを見て感じました。

今回のセブでの経験は、私にとってたくさんのことを考えさせられるきっかけになりました。

幸せとは何なのか、セブの現状に対して何が出来るのか、まずは自分の今目の前にある家族や友人、勉強や就職活動に100%のパワーで向き合うところから始めたいと思います。

もう一度子供達に会った時、胸を張って会えるよう、彼らくらい正直に生きていきたいです。

こんな貴重な経験ができたのは一緒に参加したボランティア仲間、アイビー、マテット、斉藤さん、そしてセブ島のみんなのおかげです。

2023年9月

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